Bosch社：スマートなデータ活用により工場での作業効率を向上

キッチン家電や園芸工具から自動車部品、暖房システムに至るまで、Bosch社の製品は日常生活で重要な役割を果たしています。

Bosch社は多種多様な製品を提供している有名ブランドです。同社の製造ソリューション部門は、9カ所の拠点に2,000人の従業員を擁しており、産業ビジネス向けの設備機器、技術、サービスを提供しています。Bosch社のチームはすでにデータを利用していましたが、ラムダセンサーの製造のような重要なプロセスで有意義なインサイトを引き出し、データを行動につなげることができずにいました。同社が開発したラムダセンサーは、自動車の排出ガスシステムにおける重要な要素であり、燃料混合物に含まれる酸素の量を適切に維持することで、効率的かつ環境に優しい燃焼を実現します。このラムダセンサーの製造プロセスを最適化する方法を決定するにあたり、Bosch社が注目したのがSplunkでした。

迅速でプロアクティブな顧客サービス

Bosch社はデータの価値を認識しており、製造分野も例外ではありません。Bosch Manufacturing Solutions社でインダストリー4.0イノベーションおよびプロダクトマネージャーを務めるClaus Giehl氏は次のように説明します。「私たちは常に、分析とプロセスの改善に向けて、マシンから利用可能なすべてのデータを取得することに重点を置いています。Bosch社では複数の部門でSplunkをセキュリティとデータ分析に使用していますが、製造部門ではSplunkを製造データの読み込みに使用して詳細な分析を行っています」

クエリーの速度向上とセルフサービスによるアラート

Bosch社のサポートのもと、ドイツのバンベルクに拠点を置くある製造工場の顧客は、28個のデータソースをSplunkに統合しました。その工場では以前は、設備機器の性能に関する情報を探すために、1人の従業員がMicrosoft Excelで時間のかかる検索を行っていました。それが今では、すべての従業員がレポートを実行できるようになり、クエリーの速度も向上しました。Splunkを使用することで、平均15分かかっていた時間が、わずか20秒に短縮されたのです。

データアクセスが高速化されたことにより、チームは製造現場で不良部品の割合が最も高いマシンまたはワークピースキャリアを特定し、直ちに修理することができるようになりました。また、1日中Excelのマクロを実行していた従業員も、より複雑なデータ分析を行ったり、ビジネスプロセスの改善方法を考え出したりする時間を確保できるようになりました。Giehl氏はこう言います。「チームはSplunkの『使いやすさ』を高く評価しています。自分たちでSplunkのレポートやアラートを簡単に設定できるので、製造現場の機械に問題が発生してもすぐに把握できます」

「その製造工場では、今では毎日Splunkプラットフォームを使用しているため、チーム全体の作業効率が向上しています」

Splunkプロフェッショナルサービスの活用

最初の概念実証(PoC)において、Bosch社は製造現場での3つの主要プロセスから着手し、すでに750万件の測定値(イベント)と最大150フィールドのペイロードをアップロードしていました。この膨大なデータ量と前処理に苦慮したチームは、不要なループや時間の浪費を避けるためにSplunkのプロフェッショナルサービスチームに相談し、Splunkエキスパートの推奨に基づいて、社内のアーキテクチャとデータの前処理を変更しました。

「Splunkをプロジェクトチームに迎え入れたことが、このプロジェクトの成功の決め手となり、お客様はさらなるデータソースの接続に向けた次のプロジェクトをすぐに開始することを決断しました」とGiehl氏は述べています。