Rent the Runway社：Splunkでシームレスなカスタマーエクスペリエンスを実現

需要を維持するために可用性と99.5%の稼動率を確保

Rent the Runway社では、創業時から、循環型ロジスティクスの運用を前提とする独自のビジネスモデルを構築してきました。「従来のeコマースでは、商品を発送したら戻ってくることはありません」と、Rent the Runway社のエンジニアリング担当VPであるStephanus Meiring氏は説明します。「しかし、私たちが発送した商品は大半が戻ってきます。しかも、戻ってきた商品を別のお客様に再び発送できるように準備する必要があります」

Rent the Runway社では、Webサイトでのカスタマージャーニーから修繕やしみ抜きが必要な衣類まで、あらゆる状態を把握して業務を円滑に運営するために、マルチクラウドアーキテクチャで多数の複雑なサービスを運用しています。この分散環境全体の重要なメトリクスをSplunkダッシュボードで可視化して、状況を1つの画面で即時に把握できるため、問題が発生しても、カスタマーエクスペリエンスに影響が及ぶ前に特定、修復できます。

「お客様がドレスを受け取れなかったり、エクスペリエンスの不具合で決済ができなかったりしても、すばやく検知して対応できます」と、スタッフソフトウェアエンジニアのShane Ryan氏は胸を張ります。「Splunkを導入したことで、この4～5年間で監視能力がレベルアップしました。以前は、ユーザーシステムからアラートが届いて初めて問題に気づき、フロントエンドからバックエンドシステムまでアラートの流れをたどって調査を行っていました。今では問題にプロアクティブに対応できるようになり、インシデントが発生してもチームメンバーを総動員する必要がなくなりました」

以前は、インシデントの発生時に20人以上の開発者を招集することも珍しくありませんでした。Rent the Runway社で古くからスタッフエンジニアを務めるAki Yamada氏は当時を振り返ります。「Splunkを使い始める前は、本番環境のシステムにログインしてログを分析し、スクリプトを実行するなど、個別の状況に合わせてさまざまな対応が必要でした。Splunkを導入してからは、簡単なクエリーでアプリケーションの実行履歴を確認できます」

倉庫管理システムと顧客向けアプリを包括的に可視化したことで、把握すべきすべての状況を監視し、インシデントが発生しても数人で対応できるようになりました。その結果、顧客満足度と社員エクスペリエンスの両方が向上しました。「障害対応のために感謝祭当日に担当者が徹夜していたなんて、今では信じられません」とMeiring氏は言います。「かつてホリデーシーズンは、需要増に対応するためのシステム調整に追われて目が回るような忙しさでした。Splunkを導入し、活用するようになってから、大規模な障害は一度も発生しておらず、最後に発生した重大なインシデントも15分以内に解決できました」