ロンドンで開催されたKubeCon Europe 2025に参加できたことは本当に幸運で、会場ではOpenTelemetry (OTel)に対する熱気が最高潮に達していました。満席のセッションや廊下での雑談などを耳にする中で、明確にわかったことがあります。それは、OpenTelemetryは単なる未来の話ではなく、現在の話であるということです。大きな注目を集めた話題をいくつかご紹介します。
OpenTelemetryはCNCFのGraduatedの全項目を正式に達成し、クラウドネイティブテクノロジーの基盤としてKubernetesと並びました。OpenTelemetryプロジェクトの成熟度は、次のようなマイルストーンによって証明されています。
プロファイリングが、ログ、メトリクス、トレースと並ぶOpenTelemetryの4つ目の柱となりました。OTLP 1.30.0では、以下が実現します。
クライアント側のテレメトリ(RUM、ブラウザメトリクス、生成AIのログ)を統合する、新しい構造化ロギング用APIの開発が進んでいます。これによって、フロントエンドとバックエンドの相関付けが簡素化されます。
OpenTelemetryの熱気が会場を包む中、Splunkはその推進者としての役割を確固たるものにする発表で存在を印象づけました。
Splunkのサービスインベントリは、複雑になりやすい大規模な環境に次の方法で対処します。
Splunkは、以下を目的としてKubernetesの監視を強化することを発表しました。
Python 2.0およびNode.js 3.0 SDKの登場により、クラウドネイティブアプリケーションに対する柔軟性とパフォーマンスが向上します。
シスコとの統合を経て、Splunkはスタック全体でOpenTelemetryにネイティブで対応していることを強調しました。
展示会場を歩く中で、はっきりとわかったことがあります。それは、OpenTelemetryは確かな成果を上げているということです。各ベンダーは単にその導入を進めているだけではなく、質の高いサポートの提供についてもしのぎを削っています。Splunkのイノベーションは、OpenTelemetryの急速な成長と相まって、オブザーバビリティがもはやただの理想ではなく、オープンソースファーストのスケーラブルな取り組みであるという転換期の訪れを示しています。
エンジニアにとってサイロの削減やベンダーロックインの軽減につながり、ツールの設定作業ではなく問題の解決により多くの時間を割けるようになります。ある参加者は、「Kubernetesが普及したときの展開をまた目の当たりにしているようです」と話してくれました。
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Splunkプラットフォームは、データを行動へとつなげる際に立ちはだかる障壁を取り除いて、オブザーバビリティチーム、IT運用チーム、セキュリティチームの能力を引き出し、組織のセキュリティ、レジリエンス(回復力)、イノベーションを強化します。
Splunkは、2003年に設立され、世界の21の地域で事業を展開し、7,500人以上の従業員が働くグローバル企業です。取得した特許数は1,020を超え、あらゆる環境間でデータを共有できるオープンで拡張性の高いプラットフォームを提供しています。Splunkプラットフォームを使用すれば、組織内のすべてのサービス間通信やビジネスプロセスをエンドツーエンドで可視化し、コンテキストに基づいて状況を把握できます。Splunkなら、強力なデータ基盤の構築が可能です。