急速に進化するビジネス環境において、お客様の声を捉えてそれに応えることは、単なる強みではありません。もはや必須事項です。Splunkでは、カスタマーアドバイザリーボード(CAB)プログラムにプロダクトマネージャーの心構えを取り入れるという大胆な一歩を踏み出し、このプログラムがお客様と当社製品チームの双方にとっての活発なプラットフォームへと進化しました。この革新的なアプローチはPractitioner CAB (実務担当者向けCAB)プログラムの目覚ましい成功を後押ししているだけでなく、Executive CAB (経営陣向けCAB)や、業界のエンゲージメントを深めることに特化した業界別のGo CABなど、画期的なプログラム展開への道を切り開いています。
CABをプロダクトマネジメントの視点で捉えることで、製品開発に直接役立つ非常に有意義なフィードバックを体系的に収集することができます。このアプローチでは、フィードバックを単に収集するだけでなく、フィードバックが製品の進化を活発に促す材料となります。Practitioner CABプログラムの成功は、さまざまな業界のSplunk管理者、セキュリティエンジニア、DevOpsエンジニアなど、多様なお客様に関与していただくことで実現しています。この多様性は堅牢な製品開発の原動力となり、お客様のニーズを幅広く捉えたソリューションの開発につながっています。
CABプログラムの強化にあたっては、SurveyMonkey社による顧客フィードバックプログラムに関する総合的な調査から着想を得ました。お客様のフィードバックはあらゆるビジネスにおいて成功の礎であることを踏まえ、同社の調査報告書の章立てに基づいて体系的なフィードバックサイクルを作成しました。このフィードバックサイクルでは、お客様の意見が単に収集されるだけでなく、製品の進化を活発に促す材料として活用されます。このサイクルはお客様のインサイトを体系的に収集してそれを基に行動するためのものであり、カスタマーエクスペリエンス(CX)向上に向けた明確なロードマップとなります。CX担当者の89%がカスタマーエクスペリエンスを顧客離れの主要な要因として認識しており、Splunkにとって体系的なフィードバックプログラムへの投資は、会社の存続と成功に欠かせないものとなっています。効果的な顧客フィードバックプログラムを構築するためのSplunkのガイドでは、フィードバックサイクルの主軸要素について詳しく解説しており、ビジネスモデルにかかわらず優れたカスタマーエクスペリエンスを構築できます。こうした手法をCABプログラムに取り入れながら、卓越した価値の提供および長期的な顧客関係の強化に献身的に取り組んでいます。
Splunkは、継続的に進化と改善を重ねる業界最高レベルのCABプログラムの構築を目指しています。この目標を実現するために、CAB.orgの調査結果(2010年以降で最大規模のCABプログラムに関するグローバル調査)や、その関連組織であるIgnite Advisory Groupの資料からもインサイトを得ています。
当社ではCABセッションの後、フィードバックがCABチームによって丁寧にまとめられ、新入社員からSplunkプラットフォーム担当のGMであるMangesh Pimpalkhareに至るまで、すべてのSplunk社員がアクセスできる詳細なレポートとして共有されます。プロダクトマネージャーは、こうしたフィードバックを製品開発ツールのロードマップ項目やSplunk Ideasと結び付けるうえで非常に重要な役割を果たします。Splunkを活用してソースシステムからデータを取得しているため、すべてのフィードバックが管理、追跡され、見落とされることがありません。また、フィードバックはSplunkダッシュボード内で容易に可視化することができます。
出典:Splunk CABプログラム、2024年9月
出典:Splunk CABプログラム、2024年9月
当社では、現在の慣行と改善の余地を明らかにするため、それぞれの主軸要素の評価として、取り組み状況を初期段階から成熟段階までの進行度に分けてベンチマーク評価を行いました。
今後の改善点としては、関係者が関与する機会を拡大して営業チーム、マーケティングチーム、カスタマーサクセスチーム間のコラボレーションを促進することや、顧客エンゲージメントおよびアドボカシーをより的確に捉えられるよう成功指標を見直すことなどがあります。データ主導型のダッシュボードおよびAIドリブンな社内ツールを展開することで、広範囲にわたる傾向を効率的に特定できるとともに、社内の誰もがCABプログラムから容易にインサイトを得られるようになります。
当社のCABプログラムが製品開発にもたらす効果は絶大であり、広範囲に及んでいます。お客様向けの新しい製品および機能のうち、平均して30%がCABセッションを通じて収集されたフィードバックに基づいています。毎年、リリース前の約30の製品や機能についてお客様と意見交換をしており、200件以上のご要望やアクション項目が記録され、80件以上のSplunk Ideasが新たに追加されています。Splunk Ideasとは、Splunkユーザーが機能のリクエストや製品改良について直接送信、投票、コメントすることができる公開プラットフォームです。
「私の経験上、このCABは、直面している実際の問題について率直な意見を直接伝える機会となるため、やみくもなソリューション開発の回避につながります。官公需のようにコンプライアンスが重要な領域で、現実に発生している問題や実際の課題を説明することができるのです」– CABのメンバー(公共部門のセキュリティアーキテクト)
CABの効果を示す重要な例が、監査ログについてのフィードバックです。CABセッションの結果、最初の一連のアップデートがSplunk Cloudのリリース(9.3.2408)で提供されました。これはSplunk Enterpriseの次のリリース(保守目的ではない通常リリース)に含まれる予定です。
「当社の戦略をCABに示すことで、重要なフィードバックを得てアプローチを検証し、『リリースしてフィードバックを取得』という典型的なイテレーションサイクルを待たずに、即座に調整を行うことができました。これによって、優先事項を調整するだけでなく価値ある実際のコンテキストを反映することが可能となり、解決しようとしている問題に実際に対応できる機能を開発できるようになりました」– SplunkのAppプラットフォーム担当プリンシパルプロダクトマネージャー、Steve McMaster
このアップデートにより、以前は監査イベントとして検出対象でなかったフィールド、ルックアップ、データモデル、ダッシュボード、UIパネルに対する変更が検出対象となりました。また、新しい監査用ダッシュボードが導入され、わかりやすいインターフェイスでログを確認したり、監査データの使用法について有用な例を参照したりできるようになりました。当リリースで、Splunkはこの領域における機能強化に着手すると同時に、より包括的なソリューションに向けての基礎的な一歩を踏み出したことになります。現在は新しい監査ログ形式の開発を進めており、CABでのインサイトを踏まえて継続的な改善に積極的に取り組んでいます。
自社のCABプログラムを強化したいとお考えの皆様に、当社の経験に基づく具体的なステップをご紹介します。
SplunkのCABプログラムは、コラボレーションとお客様中心のイノベーションの力を実証するものです。実務担当者のコミュニティからの多様なフィードバックを取り入れるとともに、SurveyMonkey社やIgnite Advisory Groupをはじめとする業界リーダーによるベストプラクティスを採用し、戦略を磨き続けることで、お客様の期待に応えるだけでなくそれを上回る製品を生み出しています。進化を続ける中で、お客様と製品チームの対話の促進に対する当社のコミットメントは揺るぎないものとなり、持続的な成長およびエクセレンスの推進力になっています。力を合わせることで、Splunkは対応力とイノベーションを強化し、明日の課題に立ち向かうために、より安全でレジリエンスが強化されたデジタル世界の構築に取り組んでいます。
力を合わせることで、Splunkは対応力とイノベーションを強化し、明日の課題に立ち向かうことができるのです。
Splunkプラットフォームは、データを行動へとつなげる際に立ちはだかる障壁を取り除いて、オブザーバビリティチーム、IT運用チーム、セキュリティチームの能力を引き出し、組織のセキュリティ、レジリエンス(回復力)、イノベーションを強化します。
Splunkは、2003年に設立され、世界の21の地域で事業を展開し、7,500人以上の従業員が働くグローバル企業です。取得した特許数は1,020を超え、あらゆる環境間でデータを共有できるオープンで拡張性の高いプラットフォームを提供しています。Splunkプラットフォームを使用すれば、組織内のすべてのサービス間通信やビジネスプロセスをエンドツーエンドで可視化し、コンテキストに基づいて状況を把握できます。Splunkなら、強力なデータ基盤の構築が可能です。