Splunk AppDynamicsはビジネスパフォーマンスと関連付けられたフルスタックのオブザーバビリティを実現し、ハイブリッド環境でもオンプレミス環境でもアプリケーションのパフォーマンスを最適化します。

プロアクティブなアプリケーションパフォーマンス管理で、学生サービスの無停止運用を支援
UTSAが使用している学生情報システム(SIS)であるEllucian BannerをAppDynamicsで可視化することで、ITチームは複雑に絡み合ったアプリケーションを整理し、34,000人の学生がサービスを快適に利用できるようにしました。
SISには、オリエンテーション、入学手続き、学資援助、学生募集、学生生活支援、コンプライアンス、履修登録、セキュリティなど、数十の重要なプロセスが組み込まれています。「この大規模なシステム内でパフォーマンスの問題を特定するのは困難でしたが、AppDynamicsのおかげで、SIS内の全プロセスとその実行状況をリアルタイムで可視化できるようになりました」と、Galiopoulos氏は述べています。
これにより、チームはUTSAの主要な学生サービス全域にわたってパフォーマンスの問題を特定し、対応できるようになりました。これらのサービスには、エンタープライズリソースプランニング(ERP)システム、DevOps運用、財務管理ソリューションのPeopleSoftなどが含まれます。
アプリケーションパフォーマンス管理は、UTSAのデジタル戦略の中核です。新しいサービスやアップデートを本番環境に展開する前に、問題のあるコードを見つけて修正しておくことで、Galiopoulos氏のチームはオンラインサービスやモバイルサービスを最適な形で運用し、継続的に改善できるようになりました。そして、インフラとITのパフォーマンスが強化されたおかげで、学生は自宅やキャンパスなどあらゆる場所から、必要なリソースにアクセスできるようになったのです。
「私たちは、学生が得られる成果を指針としながら、大学の主要な戦略目標を達成すべく、野心的なパフォーマンス目標を策定しました」と、Ketchum氏は付け加えます。「AppDynamicsから得られるインサイトは、進捗状況を測定し、目標に向かって進むための貴重な情報源なのです」
信頼性の向上による信用の獲得
UTSAはまず、学資援助や入学手続きなど、重要な学生サービスを支えるERPシステムの最適化を優先事項の一つとしました。AppDynamicsを使ってユーザーエクスペリエンスの全体像を把握し、その情報をERPの強化に活かせるようになったことで、同校は安全で信頼性の高いシステムを構築し、学生の信用を得られるようになりました。
Galiopoulos氏のチームは、利用のピーク時でもUTSAのIT環境に高い拡張性と応答性をもたらしただけでなく、学生生活に関わるあらゆるサービスでユーザーエクスペリエンスを最適化しました。学生はコンピューターでもモバイルデバイスでも、必要なサービスを3クリック(タップ)以内で見つけ出し、一貫したエクスペリエンスを得ることができます。
「障害対応中心ではなく、学生のライフサイクル全体を理解することに軸足を移した瞬間から、私たちは学生と積極的に関わり、ユーザーエクスペリエンスを改善できるようになりました」とGaliopoulos氏は言います。「結局のところ、私たちの役割は学生が支援されていると感じられる高品質なサービスを提供することであり、AppDynamicsはその実現をサポートしてくれています」
高等教育業界におけるパフォーマンスとイノベーションのロールモデル
UTSAとAppDynamicsにとってその能力が初めて試されることになったのは、ITチームにとって最も忙しく、学生の履修登録の成否を左右する履修登録期間中でした。しかし、Galiopoulos氏は自信を持っていました。AppDynamicsを利用することで、履修登録前の30日間にアプリケーションのエラー率を0.01%にまで減らしていたからです。案の定、SISは遅延したり停止したりすることなく稼働し、すべての学生の履修登録プロセスをスムーズに実行しました。
おかげで、新型コロナウイルス感染症がさらなる障壁となっていたにもかかわらず、UTSAの入学者数は5%増加しました。一方、ITチームは、トラブルシューティングにかかる時間を3週間からわずか1日に短縮するなど、SIS全体で自信を持ってパフォーマンスの問題を特定し、管理できるようになりました。
この自信は、UTSAと他のテクノロジーベンダーとの関係にも広がっています。スタック全体で問題のあるプロセスを正確に特定できるようになったITチームは、これまで1分近くかかっていたチケットの発行を、数ミリ秒で完了できるようになりました。中でも重要なのは、問題の特定と解決を迅速かつプロアクティブに行えるようになった結果、UTSAの学生サービスのパフォーマンスと応答性に自信が持てるようになり、人件費の削減も可能になったことです。
「AppDynamicsを選んだ理由は、可視性と精度にあります。私たちは常に信頼できる環境を構築しただけでなく、さらに一歩進んで、学生に最高のエクスペリエンスを提供できる最適化された環境を構築しました」とGaliopoulos氏は述べます。
「おかげで、コードレベルの可視性を実現し、学生やベンダーから信頼を得られるようになりました。また、大学の経営陣や高等教育のコミュニティ全体から信頼を得られたことも、重要な成果でした」と同氏は付け加えます。
実際、UTSAは他の主要大学から、デジタルアクセスとITパフォーマンスのロールモデルとみなされています。「2年前までは、私たちが他の大学に連絡して、デジタルトランスフォーメーションに関する支援を求めていました。しかし今では、彼らが私たちに支援を求めてきます」とKetchum氏は言います。「そんな彼らに対して私たちが最初に推奨したのは、AppDynamicsを利用してアプリケーション層全体の可視性を高めることでした」
この大規模なシステム内でパフォーマンスの問題を特定するのは困難でしたが、AppDynamicsのおかげで、SIS内の全プロセスとその実行状況をリアルタイムで可視化できるようになりました。
真のチームワーク
Ketchum氏とGaliopoulos氏は、UTSAの変革を推進し続ける中で2つの目標を掲げています。1つは運用におけるロールモデルとなること、もう1つはITワークロードを障害対応からイノベーションへと移行することです。新しい学生サービスのリリースサイクルはすでに2年から4.5カ月へ短縮されていますが、同校のDevOpsチームは今後数年間で、さらに1カ月に短縮することを目指しています。
この野心的な目標を支えているのは、UTSAの継続的な変革に情熱を注いでいるチームです。彼らは学生のエクスペリエンスを未来に向けて進化させるようとしています。100人を超えるスタッフが力を合わせて同校のIT環境を再構築した結果、イノベーションを重視する文化が生まれ、全米から優秀な人材を惹きつけているのです。
「AppDynamicsは、学生とスタッフが日頃利用しているプロセスとスムーズに連携できる環境の構築を支援してくれました」とGaliopoulos氏は述べています。「おかげで、将来のテクノロジー活用に関して戦略的な検討が可能になり、革新的な方法で学生のエクスペリエンスを構築できるようになりました」