Splunk AppDynamicsはビジネスパフォーマンスと関連付けられたフルスタックのオブザーバビリティを実現し、ハイブリッド環境でもオンプレミス環境でもアプリケーションのパフォーマンスを最適化します。

ギャップを解消
IOTのインフラサービスとそれに支えられた州機関の数多くのアプリケーションとの間にあるギャップを埋めることを目指す中、アプリケーションパフォーマンス管理(APM)は重要度の高い長年の課題でした。IOTのAppDynamics導入は、インディアナ州で最も重要度の高い住民向けサービスを提供しているIndiana Professional Licenses Agency (PLA:専門職免許を扱う機関)とIndiana Bureau of Motor Vehicles (BMV:運転免許や車両登録を扱う機関)での概念実証(POC)からスタートしました。
PLAについては、SQLデータベースの速度低下、データベースとエンドユーザー間のレイテンシー、PLAのアプリケーション自体のコードレベルの問題など、PLAのインフラとアプリケーション全体のボトルネックがAppDynamicsによって明らかになりました。その情報を頼りに、IOTはボトルネックを解消し、PLAのサービスを非常に短期間で改善することができました。
「この最初のPOCがターニングポイントとなりました。AppDynamicsが組織全体に非常に大きな価値をもたらすとすぐに理解できたため、他の機関への展開を進めました」とWelsh氏は振り返ります。

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州の戦略策定にパフォーマンスデータを活用
IOTは現在、AppDynamicsを使用して74の州機関をサポートしており、インディアナ州の住民向け行政サービスの速度、パフォーマンス、信頼性が向上しています。サポートする州機関の数は今後も増え続けるでしょう。
COVID-19パンデミック時には、もう一つの大きな試練がありました。それは、Indiana Department of Workforce Development (DWD:インディアナ州労働力開発省)での失業保険申請が週2万7,000件から63万件に跳ね上がったことです。それは州にとって試練の瞬間でした。Webページの読み込み速度が遅くなり、サーバーが頻繁にクラッシュしたため、DWDのオンラインサービスが滞り、遅れが出てしまいました。しかし、AppDynamicsを導入してから数日以内に、IOTはDWDのボトルネックを特定して解決することができ、申請者向けホームページの読み込み時間が28秒からわずか0.4秒にまで短縮されました。
そして、これはDWDだけではありません。インディアナ州全体の州機関が、パフォーマンスの観点からも、住民向けサービスの改善に関するインサイトの観点からも、AppDynamicsがもたらす価値を高く評価しています。
「私は、AppDynamicsのアプリケーションスコアカードに基づいて月間のメトリクスを集計することで、州の行政機関に対し、ビジネスクリティカルなアプリケーションの健全性を報告しています」とWelsh氏は言います。
プロフェッショナルサービスがもたらす付加価値
Welsh氏は、AppDynamicsプロフェッショナルサービスがIOTでの導入で提供したサポートにも感銘を受け、次のように評価しています。「AppDynamicsプロフェッショナルサービスは、サービスの構築を支援し、ボトルネックが見つかりそうな場所を示し、コードを改善すべき箇所を明らかにしてくれました」
このサポートにはさらに、AppDynamicsのエキスパートに直接アクセスできるという付加価値もあります。「州機関の担当者がSplunk AppDynamicsのエキスパートと電話で直接やり取りできるというのは大きな付加価値です。エキスパートは、顧客のニーズを洗い出し、現実的なソリューションを見つけ出す達人です」とWelsh氏は付け加えます。
IOTの次の課題は、オンプレミスのITインフラをMicrosoft Azureクラウドに移行することです。Welsh氏が説明するように、インフラからエンドユーザーアプリケーションに至るスタック全体のパフォーマンスの監視と最適化を実現することは、クラウドへの移行を成功させるためにも、IOTを利用する各機関からの支持を得るためにも不可欠です。
Welsh氏は語ります。「AppDynamicsのおかげで、州の各機関とこれまでにないほど良好な信頼関係を築くことができました。今後、クラウドのビジョンを実現していくうえで、この信頼関係が不可欠なものになるでしょう。わずか数年で現在の状況を達成できたことを考えれば、間違いなくビジョンを実現できるはずです」