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サプライチェーン強化の落とし穴

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によって、グローバルサプライチェーンのエコシステムの脆弱性が浮き彫りになりました。今日ではあらゆる企業が、サプライチェーンに関する予期せぬ問題によって今後二度と混乱に陥ることのないよう対策を急いでいます。米国証券取引委員会(SEC)による2021年の年次報告書では、「サプライチェーン」に関する言及が2019年と比べて2倍を超えるおよそ5,000回に増え、多くの企業の最高サプライチェーン責任者が役員会議室に呼び出されて、サプライチェーンのビジネスリスクに関する説明を求められることになりました。こうした状況から、サプライチェーン分析のグローバル市場規模は、2022年の52億ドルから2027年には135億ドルへと拡大し、CAGR (年平均成長率)は21%に達すると予測されています。ここで問題は、企業がサプライチェーンを立て直すための具体策にあります。

ガートナー社®の見解:
ガートナー社は、最近発表したプレスリリースで、95%の企業は2026年までにサプライチェーンのエンドツーエンドのレジリエンスを実現できないと予測しています。

ガートナー社の分析は、多くの企業が予測を重視して確実性を向上させる姿勢からサプライチェーンの不確実性への対応を優先する姿勢へのパラダイムシフトが必要であることを受け入れられずにいることを示唆しています。レポートの執筆者は、「企業が方針を転換し、テクノロジープロバイダーが単に意思決定のスピード向上やサプライチェーンのデジタル化ではなく、レジリエンス向上を明確に掲げたソリューションを打ち出さない限り、多くの企業のサプライチェーンにおけるE2Eの真のレジリエンスは達成できないだろう」と述べています。1

つまり、特定の問題に対応するだけのソリューションは真の解決策にならないということです。運用の効率を保ちながらサプライチェーンのE2Eレジリエンスを実現するには、適応力の強化と危機への自動対応に重点を置いた柔軟性の高いデータドリブンソリューションを構築することが重要です。 

サプライチェーンは、「原材料の調達からエンドユーザーへの製品またはサービスの最終提供まで、製品やサービスの生産および流通プロセス全体を担う1つのシステム」です。Accenture社によれば、サプライチェーンネットワークのレジリエンスとは、日常業務レベルのリスクから、サプライチェーンネットワーク全体の崩壊リスクまで、あらゆるタイプのリスクについて不測の事態に対処、適応できる能力を指します。 

Accenture社とSplunkが共同執筆した最新のE-book『データイノベーションでサプライチェーンを強化する』(英語)では、サプライチェーン運用のエンドツーエンドの可視化とレジリエンスの向上を目指すビジネスジャーニーの推進においてデータイノベーションが果たす役割が包括的な視点で論じられています。 

その中で次のように述べられています。「SplunkとAccentureは、データの保存場所やシステムの複雑さに関係なくサプライチェーンのレジリエンスを実現するための方法を提案します。Splunkは、サプライチェーンの対策にセキュリティソリューションやITオブザーバビリティソリューションを支えるのと同じコア機能を活用し、ストリーミングデータハブのエンドツーエンドの可視化を実現します。これによってサプライチェーンの複雑な問題に取り組む方法を再定義できます」

ストリーミングデータプラットフォームの導入は、2026年までにサプライチェーンのエンドツーエンドのレジリエンスを実現できる5%の企業の1社になるための第一歩です。

最後に参考情報をご紹介します。データドリブンのアプローチが組織のサプライチェーン戦略の成功にどのように貢献するかについて興味のある方は、以下のホワイトペーパーやE-bookをぜひダウンロードしてご覧ください。


[1] 出典:ガートナー社プレスリリース「Gartner Predicts 95% of Companies Will Have Failed to Enable End-to-End Resiliency in Their Supply Chains by 2026」、2023年1月31日

GARTNERは、Gartner, Inc.および/またはその関連会社の米国および国際的に認められた登録商標およびサービスマークであり、ここでは許可を得て使用しています。無断複写・転載を禁じます。

このブログはこちらの英語ブログの翻訳、前園 曙宏によるレビューです。

Lerry Wilson
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Lerry Wilson

Lerry began his technology career after attending a seminar on the future of personal computing as a cub reporter. Leveraging those years of journalistic curiosity, Lerry continues to passionately question, evolve and promote the immense impact that technology brings to countries, businesses and individuals every day.

Over the past 8 years at Splunk, Lerry has held a variety of positions -  all of them focused on helping partners and customers transform their operations using the Splunk Platform. Today, as more machine data gets generated from edge environments, Lerry is focused on identifying, enabling and scaling the Splunk ecosystem to support data insights that transform businesses in every industry. 

With data as the new fuel of innovation, Lerry is blessed and honored with the opportunity to work with some of the greatest global brands and enterprises as they evolve their data driven operations.