CIOが2025年までに達成すべき5つの重要な成果：テクノロジーを活用してビジネス価値を高める

私は最新の独自調査の所見をまとめて、「CIOが2025年までに達成すべき5つの重要な成果：テクノロジーを活用してビジネス価値を高める」のタイトルで公開しました。

この5つの成果に重点を置けば、CIOは2025年までに、テクノロジー投資をビジネスの成長、レジリエンスの向上、競争力の強化に直接つなげることができるはずです。成功を掴むには、テクノロジーを導入するだけでなく、戦略的なビジネス目標と整合させるとともに、データに基づいて意思決定を行い、イノベーションを推進する文化を醸成する必要があることを忘れないでください。

デジタルトランスフォーメーションが加速する中、CIOは、ITインフラの運用を維持しながらビジネス面での具体的な成果を生み出さなければならないという大きな重圧にさらされています。この課題を克服するには、まず、セキュリティとオブザーバビリティを確保してデジタルレジリエンスを強化する必要があります。以下では、テクノロジーを活用してビジネス価値を高めるためにCIOが2025年までに達成すべき重要な成果を5つ挙げ、その根拠として調査会社による予測および投資効果の試算をご紹介します。

1. 収益力の強化とカスタマーエクスペリエンスの向上

• 理由：ガートナー社は、2025年までにCIOの80%が収益成長への貢献力に基づいて明確に評価されるようになると予測しています。(ガートナー社)
• 効果：マッキンゼー社は、パーソナライズが5～15%の売上向上と50%の顧客獲得コスト削減につながると試算しています。(マッキンゼー・アンド・カンパニー社)
• 実現方法：AIを活用したマーケティングオートメーションを実現して、チャネル横断的にカスタマージャーニーをパーソナライズするとともに、製品開発戦略と価格戦略の立案にデータ分析を活用します。
  

2. 運用効率の向上とコストの最適化

• 理由：IDC社は、クラウドコンピューティングを利用することで組織は2025年までに年間で平均1兆ドルを節約できると予測しています。(IDC社)
• 効果：Forrester Research社は、自動化の導入によって運用コストを最大30%削減できると試算しています。(Forrester Research社)
• 実現方法：ワークロードをクラウドに移行し、AIやRPA (ロボティックプロセスオートメーション)を活用して定型業務を自動化し、アジャイル手法を取り入れてソフトウェア開発プロセスを効率化します。

3. データドリブン文化の醸成とデータに基づく意思決定の推進

• 理由：『Harvard Business Review』によると、データドリブン企業は競合他社のパフォーマンスを上回る可能性が23倍高くなります。(Harvard Business Review)
• 効果：McKinsey Global Instituteは、データに基づく意思決定を推進することにより2025年までに年間で最大10兆ドル分の価値を創出できると試算しています。(McKinsey Global Institute)
• 実現方法：データガバナンスやデータ分析のためのプラットフォームに投資し、データアクセスを民主化して情報に基づく意思決定を促進し、組織レベルのデータリテラシープログラムを構築します。データプラットフォームでは、セキュリティ、IT/インフラ、オブザーバビリティなどのデータを処理します。

4. 堅牢なサイバーセキュリティ態勢の構築とリスクの緩和

• 理由：Cybersecurity Ventures社は、サイバー犯罪の年間被害額が世界全体で2025年までに6兆ドルに達すると予測しています。(Cybersecurity Ventures社)
• 効果：Ponemon Instituteは、データ漏えいの平均コストは424万ドルにのぼると試算しています。(Ponemon Institute)
• 実現方法：ゼロトラストのセキュリティモデルとDevSecOpsアプローチを導入し、継続監視と脅威検出のテクノロジーに投資します。

5. デジタルトランスフォーメーションの全社的な推進

• 理由：MIT Sloan Management Reviewの調査によると、デジタル化を強力に推進する企業は収益性が26%向上しています。(MIT Sloan Management Review)
• 効果：マッキンゼー・アンド・カンパニー社は、デジタルトランスフォーメーションを推進することで企業価値が最大で25%向上すると試算しています。(マッキンゼー・アンド・カンパニー社)
• 実現方法：イノベーションと挑戦の文化を育み、業務部門と連携してデジタル化の機会を特定し、ITチームにスキル教育を継続的に提供して新しいテクノロジーに適応できるようにします。組織に適したデジタルトランスフォーメーションおよびデジタルレジリエンスジャーニーを見つけることが重要です。

この5つの成果に重点を置けば、CIOは2025年までに、テクノロジー投資をビジネスの成長、レジリエンスの向上、競争力の強化に直接つなげることができるはずです。成功を掴むには、テクノロジーを導入するだけでなく、戦略的なビジネス目標と整合させるとともに、データに基づいて意思決定を行い、イノベーションを推進する文化を醸成する必要があることを忘れないでください。

CIOが2025年までに達成すべき5つの成果のさらに詳しい情報と独自調査の結果については、LinkedInで記事として公開しています。ぜひチェックし、共有して、実践してみてください。 

1. 収益力の強化とカスタマーエクスペリエンスの向上(英語)
2. 運用効率の向上とコストの最適化(英語)
3. データドリブン文化の醸成とデータに基づく意思決定の推進(英語)
4. 堅牢なサイバーセキュリティ態勢の構築とリスクの緩和(英語)
5. デジタルトランスフォーメーションの全社的な推進(英語)

このブログはこちらの英語ブログの翻訳、中里 美奈子によるレビューです。