2020年、先進企業は10年分の変革を10カ月足らずで成し遂げました。企業のデジタル環境はあらゆる面で変化しています。そして、その変化は、すでに急速に進んでいた社内データの増加をさらに加速させました。この状況の中で、競争力を維持し、顧客の要求に応じたスピードでビジネスを推進するには、ROIを高めながらインサイトをすばやく引き出すための戦略が不可欠です。
このデータの時代に成功を勝ち取るには、組織内のすべてのデータを可視化し、インサイトをリアルタイムで取得して、すぐに行動を起こすことが求められます。データが増え続けるということは、インサイトを引き出すために処理しなくてはならないデータも増え続けるということです。しかし、ビジネスにとって最終的に重要なのはインサイトであるのに、データ量を基準に支払うというのはおかしな話です。
Splunkは、プラットフォーム全体をクラウドネイティブで提供することを目指して、すべてのソリューションを一から見直しました。テクノロジーアーキテクチャを再構築し、社内チームを再編成して、クラウドファーストのデリバリーモデルの実現に注力しました。そして、クラウド化のために数年にわたって大規模な投資を行った結果、ソリューションのパッケージ構成と価格設定を変更することを決断しました。Splunkはお客様の声に耳を傾け、データジャーニーの途上にあるお客様のニーズに応えるために進化しています。私はSplunkに在籍して8年になりますが、今、Splunk史上最大といえる価格設定およびパッケージ構成の変更を進めています。
新しいクラウドソリューションでお客様にさらなる価値を提供
今回発表する内容は以下のとおりです。
- Observability/Security/IT Cloudポートフォリオ:機能の連携を強化した統合クラウドポートフォリオをエンティティベースの価格体系で購入できます。単一のわかりやすい価格基準で幅広い機能を段階的に購入できます。特にSplunkを初めてお使いのお客様にとっては、Splunkソリューションを購入および導入するための最良の方法となるでしょう。クラウドポートフォリオは、当初は北米地域の民間企業のお客様に限定して販売を開始した後、世界各国で展開する予定です。
- Splunk Cloud Platform:Splunkが以前から提供してきたData-to-Everything機能に加えて、幅広いクラウドプラットフォーム機能をワークロードベースの価格体系で利用できます。ワークロードベース価格体系では、ストリーミング分析、機械学習、従来のSplunkサーチを含む様々なプラットフォーム機能の使用量を単一の基準で測定することにより、その使用量に応じて価格が決まります。Splunk Cloud Platformはすでに世界各国で提供されています。
企業にとって特に重要なITとセキュリティのニーズに合わせてカスタマイズ可能なSplunk Cloud Platformなら、Splunkを初めてお使いのお客様も安心して導入できます。ソリューションの変更も簡単です。たとえば、Splunk Cloud PlatformからObservability Cloudや、Security Cloud、IT Cloudにすばやくアップグレードして、より高度な機能を利用できます。
制限を取り払ってもっと柔軟に
Splunkの新しい価格設定およびパッケージ構成モデルは、企業がビジネスのスピードに合わせて継続的に進化するために必要な柔軟性を備え、データ戦略の急な転換や変更にも対応します。
Splunkへの投資価値を最適化しようとしているお客様には、柔軟性を提供することが非常に重要だと考えています。これまでは、取り込むデータ量のみを基準にする価格設定(取り込みデータ量ベース価格体系)を提供してきましたが、Splunkを愛用してくださっているお客様から、もっと活用できるようにしてほしいという要望が寄せられました。データ量のみが基準となる場合、活用できるデータの量に制限が生じる上、特にユースケースをIT以外にも広げる場合にコストを予測しづらくなることが問題でした。エンティティベースとワークロードベースの新しい価格体系なら、データ量がギガバイト単位やペタバイト単位に及んでも、ユースケースを拡大しても、データの追加によるコストの増加を心配せずに、Splunkへの投資価値を最大化できます。
エンティティ/ワークロードベースの柔軟な価格体系なら、これまで考えもしなかった用途にもSplunkを使ってデータを一層活用できます。
エンティティベース価格体系
エンティティベース価格体系は、IT Cloud、Security Cloud、Observability Cloudに適用されます。導入規模に応じて予算を立ててSplunkを購入できる、わかりやすいモデルです。
エンティティとは、使用するソリューションによって、ユーザー、ホスト、またはIPを指します。ソリューションごとに測定方法が明確化され、柔軟に設定されているため、技術面でのアプローチが変化しても(VMからコンテナ、サーバーレスに移行する、またはログからメトリクス、トレースに移行するなど)、新たな購入サイクルを追加する必要はありません。
ワークロードベース価格体系
ワークロードベース価格体系は、データのタイプ、量、用途の点で最も柔軟性があります。このモデルでは、Splunk Virtual Compute (SVC)と呼ばれる単位で測定されるリソース(プラットフォームの運用に必要な計算能力)の使用量に基づいて価格が決まります。その点で、AWS EC2やGoogle Computeなどのパブリッククラウドプラットフォームで使用される価格モデルとよく似ています。ただし、これらのモデルとは異なり、Splunkのアプローチはいわば抽象化です。お客様にさらなる価値を提供するため、Splunkの進化に合わせてアーキテクチャを更新することができ、お客様には同じ価格で常に以前と同等またはそれ以上の優れたパフォーマンスを提供できます。特にワークロードベース価格体系には、リソース割り当ての変更を簡単に管理できるというメリットもあります。
ワークロードベース価格体系では、データからインサイトを引き出すためのSplunkの活用状況に基づいてSplunkへの投資を計画できます。このモデルでは、取り込むデータの量ではなく、主にサーチと分析のワークロードに必要な処理能力によって価格が決まります。ライセンスの使用状況を可視化し、購入したリソース容量を各種のユースケースやSplunk機能にどのように振り分けるかを管理できます。このモデルは、既存のお客様の多くが現在使用している取り込みデータ量ベースの価格体系とは根本的に異なります。
Splunkは価格設定と同時にプラットフォーム機能も見直し、お客様がワークロードとリソースを制御および管理できるようにしました。ワークロードベース価格体系を実現するために、数カ月前にワークロード管理機能を追加しました。
ワークロードベース価格体系については今後、詳細を随時お知らせする予定です。
Splunkの新しい価格モデルをぜひご活用ください
前述のとおり、Splunkは昨年から今年にかけて、新規のお客様も既存のお客様もSplunkポートフォリオをフル活用できるように価格設定とパッケージ構成を根底から見直しました。Splunkの価格設定とパッケージ構成はこれまでとはまったく異なりますので、営業チームにお問い合わせいただくか、価格設定に関する新しいWebページをご覧ください。
今回の変更の目的は、テクノロジーアーキテクチャが絶え間なく変化する中で、ツールの購入サイクルを統合し、より短い周期でツールの内容を見直せるようにすることで、お客様にSplunkソリューションを一層活用していただくことです。新しいアプローチは、Splunk投資の最大化に貢献します。
新しいモデルをぜひ検討し、ご活用ください。
Splunkは、お客様の声に常に耳を傾け、今後も価格設定とパッケージ構成を進化させていきます。Splunkの発展を支えるお客様からのご意見、ご要望をお待ちしております。お客様のご期待に添えるよう尽力いたします。