AIの急速な進化により、Splunkや運用環境全体のデータから価値あるインサイトを引き出すことがいっそう容易になりました。Splunkは、Splunk Cloud PlatformでMCP (Model Context Protocol)サーバーの限定提供を開始したことを発表いたします。この革新的なツールにより、Splunkの強力なデータ分析機能とAIの推論機能および自動化機能をシームレスに連携できます。AIモデル(LLM)をMCP経由でSplunkに接続することにより、各チームはAIアシスタントやAIエージェントを構築して、Splunkで収集したデータを使いやすい方法で安全かつ効率的に活用できるようになります。このツールは、AWS Marketplaceの「AIエージェントとツール」のストアフロントにも掲載されています。
この画期的なソリューションが組織でのデータ活用にどのように役立つかを詳しくご紹介します。
MCPサーバーは、Anthropic社が開発したオープンスタンダードプロトコルのMCP (Model Context Protocol)を実装した専用サーバーです。AIシステムとSplunk Cloud Platformなどの外部ツールとの間で、安全な双方向通信をサポートします。万能な通訳者のような存在として、ClaudeやChatGPTなどのAIアシスタントとSplunkが自然言語で「対話」できるようにして、価値あるデータインサイトを引き出せるようにします。複雑なデータセットへのクエリーやインデックス管理、サーチの実行、さらにはKVストアの運用にも対応しています。SPL (Search Processing Language、サーチ処理言語)は1行も書かなくて済み、難しいダッシュボードの操作も不要です。
MCPサーバーが安全な架け橋の役割を果たしているおかげで、AIとの通信で既存の認証やアクセス制御が継承されつつ、AIによるリアルタイムのインサイトが届けられます。脅威ハンティングを行うセキュリティアナリストでも、アプリケーションやインフラストラクチャを監視するDevOpsエンジニアでも、データに基づく意思決定を求めるビジネスリーダーでも、このツールを利用することでAIを使ったワークフローを簡素化し、加速できるのです。
1. 自然言語を使える便利さ
Splunk SPLの専門家でなくても、誰もが自然言語を使ってプラットフォームを最大限に活用できます。MCPサーバーを使えば、「過去24時間で最重要のアラートを教えて」、「決済アプリの処理遅延の状況を教えて」というかたちで問いかけられるのです。AIがこうした質問をSplunkのサーチに変換し、追加のアクションを実行して、自然言語で答えを返してくれます。データ利用の民主化が進み、経営幹部、製品開発者、アナリストなどは技術的な専門知識がないままでも、Splunkでデータを活用できるようになります。
2. セキュリティと統制の強化
組織のシステムにAIを統合する際は、何にも増してセキュリティが重要です。MCPサーバーによってAIとの通信に既存のSplunk認証やアクセス制御が確実に適用されるので、不正なデータ漏えいを防止できます。強力な監査、ログ収集、入力検証機能によって悪質なペイロードやコマンドインジェクションの試みを監視できるため、セキュリティが重要なアプリケーションにとっても信頼できる方法です。
3. エコシステムへの簡単な統合
MCPサーバーは、より広範なエコシステムとの統合を想定して設計されています。Splunkのデータを他のソース、例えばJiraやConfluenceといったAtlassian製品、クラウドAPI、Kubernetesクラスターなどと連携させることで、運用状況を一元的に可視化できます。セキュリティチームの場合は、MCPサーバーをJiraまたはServiceNowと連携することにより、単一の自然言語インターフェイスを使いながら、複数プラットフォームにわたるインシデントの調査と解決を進められます。
4. 自動化による生産性向上
MCPサーバーを使うと、Splunkサーチの実行、保存済みサーチの管理、さらにはレポート作成にもAIを利用できます。反復作業が自動化され、貴重な時間を節約できます。ログ分析の自動化や、リアルタイムでのアラート生成に加え、「Splunkインデックスとソースタイプを全部リストアップして」などの簡単な指示だけでインデックスのメタデータの取得もできるようになる、ということです。こうした効率化によって、SOC (セキュリティオペレーションセンター)やITチームの生産性を大幅に向上させることができます。
5. Splunk Cloud Platformで利用可能
MCPサーバーは、AWS (アマゾン ウェブ サービス)の商用リージョンでSplunk Cloud Platformとともにホストされ、利用できます。
Splunk Cloud Platformの新たな使い方を始める準備が整ったら、管理者は以下の手順で開始できます。
管理者が上記の手順を終えると、新しいロールを割り当てられたSplunkユーザーは、MCP用の新しいトークンを作成して、任意のクライアントで設定を行えるようになります。
ご不明な点がございましたら、こちらのドキュメントを参照してください。
Splunk初のMCPサーバーは、単なるツールにはとどまりません。AIが主導するエージェンティックワークフローの未来を垣間見せてくれるものなのです。SplunkのデータプラットフォームをAIの力と組み合わせることで、性能の信頼性とセキュリティがさらに高まり、組織内の誰もが一層迅速にインサイトを得られるようになります。MCPエコシステムの発展に伴い、リアルタイムのコラボレーションから高度なインサイトまで、統合と機能の選択肢がいっそう広がることが期待されます。
データ戦略の変革に取り組むなら、待ってはいられません。今すぐSplunk Cloud PlatformでMCPサーバーを作動させて、データへの問いかけを始めてください。ずっと探し求めていた答えを手に入れましょう。
MCPサーバーは、Splunkデータの潜在能力を最大限に引き出すための鍵です。Splunkの分析機能とAIの力を融合すれば、「頑張るのではなく、賢く働く」ことができます。今すぐお試しになって、AIを使ってデータドリブンな意思決定を強化しましょう!
Splunkプラットフォームは、データを行動へとつなげる際に立ちはだかる障壁を取り除いて、オブザーバビリティチーム、IT運用チーム、セキュリティチームの能力を引き出し、組織のセキュリティ、レジリエンス(回復力)、イノベーションを強化します。
Splunkは、2003年に設立され、世界の21の地域で事業を展開し、7,500人以上の従業員が働くグローバル企業です。取得した特許数は1,020を超え、あらゆる環境間でデータを共有できるオープンで拡張性の高いプラットフォームを提供しています。Splunkプラットフォームを使用すれば、組織内のすべてのサービス間通信やビジネスプロセスをエンドツーエンドで可視化し、コンテキストに基づいて状況を把握できます。Splunkなら、強力なデータ基盤の構築が可能です。