Elasticは、ユーザーとエンティティの行動分析(UEBA)やSOARの高度な機能、サードパーティ製のエンドポイント検出/対応(EDR)ツールとのインテグレーションが不十分であるため1、脅威の検出と対応に時間がかかり、エコシステムの柔軟性にも欠けています。
Splunkは非常に大きな価値をもたらしています。ルールの作成や、複雑すぎて苦労するツールに時間を浪費せずに、検出ユースケースの分析から得られたインサイトを最大限に活用できるようになりました。
Splunk | Elastic | |
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クエリー言語 | Splunkで使用する必要がある言語はSPLとSPL 2だけであり、SplunkはSPLで標準化されています。SPLは、クエリーやパイプライン構築のための基準が確立され、マニュアルも充実しています。Splunk AI Assistant for SPLを利用すれば、SPLを簡単に学習して使いこなせるようになります。 |
Elasticでは複数の言語を使用します。これらの言語はそれぞれ目的が異なり、ユースケースや、管理しているELKスタックの領域に応じて使い分ける必要があります。習得は困難で、ユーザーにとっては負担です。特にElasticを初めて使用するユーザーにとっては高いハードルになります。 |
高度なセキュリティ機能 | Splunk SOARは技術が成熟し、安定性が高く、使いやすいソリューションです。事前構築済みのプレイブックや自動対応機能が用意されているため、時間と労力を節約できます。事前構築済みのコンテンツで足りない場合は、要素をドラッグアンドドロップしてプレイブックをカスタマイズしたり、独自のコードを組み込んだりして、高度なカスタムインテグレーションを構築できます。 |
Elasticでは、Splunkが提供するような事前構築済みのプレイブック、自動応答機能、インテグレーションを含むパッケージとしてSOAR製品を提供していません。使い勝手が悪く、多数のカスタムアラートやルールを手動で記述する必要があるため、大規模な環境では管理が困難になります。 |
エッジ処理と統合サーチ | Splunkでは、Splunk Cloudのエッジ処理や、S3に対応した統合サーチにより、データの取り込みや保存先を柔軟に制御できます。インデックス前にデータが処理されるため、使用頻度の低いデータを低コストのストレージに保存できます。後で必要になったときは、統合サーチを使って取り出せます。 |
Elasticのエッジ処理では、ログデータの簡単な転送や前処理を行うだけでも複数のツールを使用する必要があり、価値を引き出すまでに時間がかかります。 |
複雑さとコスト | Splunkは導入と管理が容易です。大規模な環境でも、内蔵ツールを使って、管理、設定、監視を一元化できます。事前構築済みのインテグレーション、ダッシュボード、Appを使えば、ユースケースに応じた設定をすばやく簡単に行えます。Splunkのアーキテクチャは拡張を想定して最適化されているため、環境の拡大に合わせて、入力データ量、インデックス容量、サーチヘッドのインスタンス数を簡単に増やすことが可能です。これにより、規模の予測と対応が容易になり、データが増加した場合でも、手動によるインフラの調整と設定の複雑さを回避できます。 |
Elasticは、特にオンプレミス環境で使用する場合、導入に手間がかかり、拡張作業も非常に複雑になります。Elasticを効果的に拡張するには、製品に関する深い技術的知識が必要ですが、それらの情報は容易には見つからないことがあります。特殊なスキルセットが必要になるため、導入や拡張にはかなり時間がかかることがあります。 |
OpenTelemetryのサポート | Splunk Observability Cloud製品は、OpenTelemetryに完全にネイティブ対応しています。SplunkはOpenTelemetryプロジェクトに積極的に貢献しています。OpenTelemetryデータを使用すれば、例外や固有の制約を気にすることなく、収集、処理、変換、可視化、アラート生成をシームレスに行えます。お客様自身がOpenTelemetryコミュニティに寄与し、OpenTelemetryのメリットをフル活用することもできます。 |
Elasticの導入には独自のエージェントが必要です。このエージェントは、OpenTelemetryプロトコルに対応しています。ただし、特定のベンダーに依存することになるため、重要なアプリケーションデータの収集と分析が難しくなることがあります。また、OpenTelemetry互換のデータセットをエクスポートできないため、データポータビリティの実現やベンダーロックインの回避といった、OpenTelemetryの大きなメリットは得られません。 |