Splunk AppDynamicsはビジネスパフォーマンスと関連付けられたフルスタックのオブザーバビリティを実現し、ハイブリッド環境でもオンプレミス環境でもアプリケーションのパフォーマンスを最適化します。

Business iQダッシュボードによるサービス品質の向上
Delta Dental Insurance社は、AppDynamicsが提供する業界トップクラスのビジネスパフォーマンス監視およびオブザーバビリティソリューションであるBusiness iQを導入することで、パフォーマンス分析能力をさらに高いレベルに引き上げました。この強力な機能を利用して、同社は社内業務からフロントエンドのユーザーエクスペリエンスまで含めたミッションクリティカルなメトリクスを追跡するダッシュボードを構築しています。
たとえば、Delta Dental Insurance社の最もよく利用されるサービスの1つに、ユーザーが郵便番号で歯科医院を検索できるサービスがあります。チームはBusiness iQを活用し、検索件数が多いにもかかわらず地元の歯科医院がヒットしない上位10件の郵便番号を示すダッシュボードを作成しました。同社のグロースチームとこの情報を共有したことで、グロースチームはそのエリアをカバーする新しい歯科医院の確保に注力することができました。
データダッシュボードは、サービス停止を低減するのにも役立っています。開発者は、ユーザーエクスペリエンスやJavaScriptにおいてフロントエンドサービスに影響を与えるエラーを迅速に検出し、それらの背後にある関連プロセスにまでさかのぼって調査し、速やかに問題を解決しています。
Delta Dental Insurance社は現在、コンバージョン率を追跡し、加入者やビジネスパートナーのアクティビティと収益を関連付けるダッシュボードを構築しています。追跡するアクティビティには、同社の歯科医療向け保険を直接購入する顧客やビジネスパートナーを通じて購入する顧客のアクティビティなどが含まれます。このような顧客アクティビティの全体像を把握することで、人々がさまざまなチャネルをどのように利用しているかをより正確に理解できるようになり、より良いサービスを提供して収益の向上につなげることができます。
エンジニアと開発者のスムーズな連携
AppDynamicsは、関係者や開発者がアプリケーションのパフォーマンスに関する詳細なインサイトを取得するのに役立つだけでなく、Delta Dental Insurance社のパフォーマンス統合チームが自社の仮想マシン上で稼動するワークロードを最適化するのにも効果を発揮しています。チームは、専用の環境を用意してテストを行い、バックエンドインフラの運用状況を監視、改善しています。こうした改善の1つ1つがフロントエンドアプリケーションのパフォーマンスや利用者のエクスペリエンスに反映されます。
「AppDynamicsは、フロントエンドサービスを監視するだけでなく、バックエンドの障害も監視して問題を通知してくれます」と、テクノロジーオペレーション担当エキスパートソフトウェアエンジニアであるSarath Babu氏は言います。「私たちに代わってあらゆることを監視してくれるパートナーがいるというのは心強い限りです」
Delta Dental Insurance社はAppDynamicsを使用してインフラ管理の負担を軽減したことで、エンジニアの作業時間の50%をより重要な業務に充てられるようになりました。エンジニアは、開発者と連携しながら効果的なモニタリング手法を確立し、パフォーマンスデータの全体像を把握する作業により多くの時間を費やしています。「AppDynamicsの導入以前に、データをこれほど深く掘り下げて分析しようと思ったら、人員を増やすしか方法はなかったでしょう」とBabu氏は付け加えます。
クラウドパフォーマンスの基盤プラットフォーム
アプリケーション開発とエンドユーザーアクティビティの全体像をより詳細に可視化できるようになったことで、Delta Dental Insurance社は、クラウドへの移行を進めながら、サービスを刷新することができました。開発者が利用するアノマリ検出機能が改善されたことで、歯科治療機関の高度な検索機能のような新サービスの市場投入を迅速化することにはすでに成功していましたが、それと同時に、カスタマーサービスのボトルネックやバグをリリース前に解消できるようにもなりました。
Delta Dental Insurance社はこの新しいアプローチにより、大きな試練を乗り越えることができました。それは、ピーク時の需要管理という問題です。最初のピークは、10月から年末までの同社の加入受付期間中に発生します。そして、2番目のピークは、キング牧師記念日直後の月曜日に発生し、この日が1年で最も忙しい日となります。いずれのケースでも、ピーク需要を常に把握しながら、需要の急増にも余裕を持って対処できました。
Delta Dental Insurance社では、AppDynamicsを基盤プラットフォームとしてクラウド変革への取り組みを進めています。この取り組みの1つとして挙げられるのが、モノリシックなアプリケーション開発から、より柔軟なクラウドベースのマイクロサービスへの移行です。同社はすでに50を超える新しいマイクロサービスを構築しており、これらのマイクロサービスや今後開発する新たなサービスの監視ツールとしてAppDynamicsを活用しています。
この他にも、AppDynamicsのBusiness iQダッシュボードを使用して、チャネル全体のパフォーマンスと収益に関するより詳細なインサイトを取得し、これに基づいてフロントエンドアプリケーションを改善して、より良いサービスの提供に役立てています。「AppDynamicsは、パートナーとの関係を含め、さまざまなチャネルでのユーザーアクティビティと収益を把握するためのワンストップショップとなっています。そのおかげで、私たちは加入者が特に必要とするサービスに集中できるので、まさにWin-Winの関係が成り立っています」とRodgers氏は語ります。
Delta Dental Insurance社は、クラウドへの移行と新しいアプリケーションの展開を続けながら、デジタルトランスフォーメーションを推進しています。AppDynamicsを基盤とした監視ツールとプロフェッショナルサポートの両方を提供してこの移行の取り組みを後押しするとともに、テクノロジーへの投資効果を最大化しています。
「クラウドへの移行には大きな負担を伴いますが、AppDynamicsのプロフェッショナルサービスが真のパートナーとして、クラウドへの完全移行という目標への道のりを支えてくれました」とBabu氏は述べ、次のように続けます。「現在、彼らとは隔週でミーティングを行い、ダッシュボードとアプリケーション監視の運用の最適化に取り組んでいます。これは、新しいアプリケーションをMicrosoft Azureに移行する上でとても重要な作業です」
この協力関係は、数年前、サービス展開の比較的簡単な問題に対処するためにDelta Dental Insurance社がコードトレースソリューションを検討していたときから始まり、今では、本格的な戦略的パートナーシップへと発展しています。AppDynamicsの導入により、アプリケーション開発のペースを加速させているDelta Dental Insurance社は、今後1年の間に予定されているクラウドベースのさまざまな新サービスの展開に向けて、順調に準備を進めています。
Weis氏は次のように締めくくりました。「当初は特定の問題の解決を目的に購入したツールでしたが、現在ではこれを中核に据えた包括的な運用体制を構築できました。AppDynamicsは今や当社の開発ライフサイクルの中心的存在であり、AppDynamicsチームとの関係は、今後も当社にとってなくてはならない強みとなるでしょう」