Splunkは、ガートナー社による2024年のマジック・クアドラントのSIEM (セキュリティ情報/イベント管理)部門で、10回連続でリーダーに位置づけられました。

一元的な監視プラットフォームによる継続的な改善
フルスタックのオブザーバビリティを実現するために、easyJet社はAppDynamicsを活用して、easyjet.comサイトをはじめとする顧客向けサービスの最適化に取り組みました。このサイトでは、お得な料金の新路線開設を発表したときなどに、ピーク時の負荷が急増することがあります。Challis氏によると、easyJet社はこのような状況でも毎分1,000席を販売する能力を備えています。
AppDynamicsを利用することで、easyJet社はパフォーマンスの問題を予測し、問題の発生を未然に防ぐことができます。同社ではカスタマーエクスペリエンスや購入プロセスの弱点を明らかにする負荷テストを通じて、Webサイトがどれだけの負荷に耐えられるのか、またどのようなギャップを埋める必要があるのかを把握できます。さらに、差し迫った場面でスムーズなカスタマーエクスペリエンスを提供するために、ソフトウェアパートナーとどのように提携すべきかを判断できます。
Challis氏は次のように話しています。「システムがキャパシティの限界に達し、処理を続けるだけで精一杯の状況では、最適化を実行できません。最適化の作業は、障害を事前に特定できる時間的余裕がある準備段階で行うものです。当社はAppDynamicsを利用することで、プラットフォームを改善する方法や社員とお客様のエクスペリエンスを向上させる方法について、常に情報を収集しています」
easyJet社がAppDynamicsで最初に達成した成果の1つは、実質的に他社が提供していたフライトとホテルの予約サイトeasyJet holidaysを2019年に自社の子会社化してリニューアルしたことです。これによりeasyJet holidaysプラットフォームの監視と最適化が可能になり、わずか半年でリニューアルを完了させました。現在、easyJet holidaysは順調に利益を上げ、成長を続けています。
データベースから搭乗ゲートに至るまでサービスを改善
easyJet社はネットワーク全体をエンドツーエンドで可視化するためにThousandEyesを導入したことで、自社のネットワークとSaaSクラウドソリューションに関する詳細なインサイトが得られるようになりました。
ネットワークからエンドユーザーアプリケーションまでをカバーするフルスタックのオブザーバビリティの実現は、easyJet社の変革の重要な柱であり、組織内からネットワークエッジ、さらにはその先までを含むエンドツーエンドの可視化をもたらしています。
easyJet社の乗務員は、欧州の複数の拠点のどこにいても、業務に必要なビジネスアプリケーションに簡単かつ確実にアクセスできます。どの拠点も、ITアクセスに制限があるリモートチームとしてではなく、統合されたeasyJet社のオフィスの一部として機能しています。
このような詳細なインサイトは、重要な乗務員管理アプリケーションを監視する上で欠かせないものでした。「刻々と変化する情報に乗務員がアクセスできなければ、数分の遅延が発生し、そのわずかな遅れがカスタマーエクスペリエンスを悪化させる可能性があります」とChallis氏は言います。
同氏のチームは、AppDynamicsとThousandEyesを利用して、重要なアプリケーションのパフォーマンスと可用性、およびその依存関係を包括的に可視化しています。オブザーバビリティが向上したことで、easyJet社は問題の発生源をすばやく特定し、その問題を解決して再発を防止できるようになりました。
「以前は、障害があることはわかっても、その場所がアプリケーション層なのか、ミドルウェアなのか、データベースなのかを知る術がありませんでした。現在は、AppDynamicsとThousandEyesの統合ダッシュボードでユーザーエクスペリエンスをエンドツーエンドで完全に可視化し、当社の最も重要なアプリケーションの1つに関する問題の解決に役立てています」とChallis氏は話しています。
俯瞰的な視点を持つデータ主導型の航空会社
フルスタックのオブザーバビリティによって全体像を把握できるようになったことで、easyJet社は真のデータ主導型の組織へと進化し、継続的な改善と最適化を重んじる文化を築いています。また、同社はAppDynamicsを、アプリケーションレベルからデータベース、さらにはインフラや社員エクスペリエンスに至るまで、幅広く活用しています。これにネットワークパフォーマンスを可視化するThousandEyesを組み合わせることで、同社はテクノロジースタックを統合的に把握し、3つのIT戦略目標に対応しながらアマゾン ウェブ サービス(AWS)への移行を進めています。
絶え間ないイノベーションで新たな地平を目指す
ITパフォーマンス、信頼性、およびカスタマーエクスペリエンスにおいてeasyJet社が成し遂げた進歩は、まだ始まりにすぎません。Challis氏とチームは、データの活用をさらに積極的に進め、社内プラットフォームをユーザーのニーズに合わせて絶えず改善できるようにすることを目指しています。
「私たちは、航空会社としても、お客様のニーズにしっかりと応えるために新しいテクノロジーを試す取り組みにおいても、データ主導型の企業であることを誇りに思っています」とChallis氏は言います。「Ciscoが提供するフルスタックのオブザーバビリティにより、自社のオブザーバビリティデータを管理し、リアルタイムのインサイトを引き出せるようになったことで、社員向けのサービスもお客様向けのサービスも継続的に強化できるようになりました」