毎年開催されるHIMSSの医療・ヘルスケアテクノロジーカンファレンスは決して期待を裏切りません。毎年、医療・ヘルスケア業界の動向を肌で感じることができます。そして今年は会場全体がAI、セキュリティ、デジタルレジリエンスの話題で持ちきりでした。プレゼンをしたり、お客様と近況報告をしたり、最新のイノベーションを見て回ったりする中で、1つ気づいたことがあります。それは、テクノロジーは急速に進化しているものの、信頼が追いついていないということです。多くのお客様がしきりに訴えていたのは、AIと自動化によりワークフローの変革が実現する一方で、AIドリブンの意思決定における信頼の確保が依然として大きな壁となっているということでした。
Splunkの統合セキュリティ/オブザーバビリティプラットフォームは、IT、セキュリティ、ビジネスの運用全体でデジタルレジリエンスを実現します。医療・ヘルスケア業界では、このプラットフォームによりリアルタイムのインサイトを取得して、システムパフォーマンス、サイバーレジリエンス、患者ケアを改善することができます。医療・ヘルスケア組織の規模や形態はさまざまです。大規模な多国籍組織もあれば、小規模な地域病院もあり、セキュリティ、データ管理、デジタルトランスフォーメーションに対するアプローチはそれぞれ異なります。これこそが、Cisco XDRとSplunk Enterprise Securityの統合が非常に有意義である理由です。この統合により、柔軟で拡張性の高いセキュリティ運用プラットフォームが誕生し、医療・ヘルスケア組織のそれぞれの状況に合わせて活用できるようになりました。
HIMSS25では、アメリカ国家安全保障局長官を務めた元米陸軍大将のポール・ナカソネ氏が、医療・ヘルスケア業界のリーダーに向けてAIの活用を新たな視点で捉えるよう呼びかけました。
「医療・ヘルスケア分野にAIを適応させて活用し、発展させていく必要があります。これは患者ケアの改善だけでなく保護のためでもあります」
同氏は、医療・ヘルスケア業界においてサイバーセキュリティの確保が急務である点を強調し、AIがリスク管理と臨床意思決定に大きな変革をもたらす可能性があると主張しました。
AIの活用に関して極めて重要な課題となるのは、テクノロジーそのものではなく信頼です。臨床医の多くは、AIドリブンの意思決定に抵抗を感じており、この状況を克服するには教育・啓発、透明性、文化の変革が鍵となります。AIは、疑念を生むブラックボックスではなく、医療ワークフローに組み込まれた明確かつ説明可能な要素であるべきです。
HIMSS25は、医療・ヘルスケア業界においてデジタルトランスフォーメーションが急速に進んでいることを裏付ける内容でした。ただし、実際問題として、テクノロジーの進化に対し、信頼の確保、活用、ポリシーの整備が追いついていません。AI、自動化、相互運用性の最新技術をすべて活用するためには、安全で適応性が高く、患者重視のソリューションに投資する必要があります。
CiscoとSplunkはこの変革の中核を担い、医療・ヘルスケア組織が信頼、安全性、レジリエンスを高めながら前進できるようにお手伝いします。
HIMSS25で最も印象に残ったことは何ですか?ぜひお聞かせください。
このブログはこちらの英語ブログの翻訳、前園 曙宏によるレビューです。
Splunkプラットフォームは、データを行動へとつなげる際に立ちはだかる障壁を取り除いて、オブザーバビリティチーム、IT運用チーム、セキュリティチームの能力を引き出し、組織のセキュリティ、レジリエンス(回復力)、イノベーションを強化します。
Splunkは、2003年に設立され、世界の21の地域で事業を展開し、7,500人以上の従業員が働くグローバル企業です。取得した特許数は1,020を超え、あらゆる環境間でデータを共有できるオープンで拡張性の高いプラットフォームを提供しています。Splunkプラットフォームを使用すれば、組織内のすべてのサービス間通信やビジネスプロセスをエンドツーエンドで可視化し、コンテキストに基づいて状況を把握できます。Splunkなら、強力なデータ基盤の構築が可能です。