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イベントログを取り込み、プロセス改善のためのインサイトを見つける:Splunk Business Flow

Splunk Business Flow (SBF)の提供開始に引き続き、ビジネスプロセスの「マイニング」を支援するために開発されているSplunkの新しいプレミアムアップを導入するメリットについて、いくつかのインサイトをご紹介します。

ITは現代のすべてのプロセスに深く根ざしており、アプリケーションがあるところならどこにでも、Splunkが介在できる「排気データ」が存在します。データ主導型のプロセスマイニングを適用することで、ビジネスプロセスの中で「本当に起こっていること」を理解し、その効率と収益性を高めることができます。SBFが新たなインサイトをもたらすことができるのは、この部分です。

すべての新製品と同様に、SplunkではSBFの包括的なベータテストを実施し、その機能とビジネス価値を提供する能力をテストしています。このプロセスに共に取り組んだパートナーの1つがOctamis社です。SBFを導入することでお客様にどのようなメリットがあるかについて、Octamis社のPaul Adams氏が自身の経験に基づいた考えを話してくれました。

Charles: あなたの経験から、お客様がSplunk Business Flowを使用して引き出すことができる重要なインサイトとはどのようなものだと思われますか?

Paul: カスタマーエクスペリエンスを推進している要因を理解するには、エンドツーエンドのプロセスを包括的に可視化するしかありません。全体像を把握できるようになる前は、「部分的なインサイト」が懸念事項や励みとなる事実をもたらしていたかもしれません。しかしこれには、適切に行動するために必要な、コンテキストに応じたインサイトが欠けていました。

たとえば、クレジットカード払いの停止による影響は、購入を完了するために別の支払方法を利用する顧客の数を考慮して判断する必要があります。注文が増えるのはいいことですが、もしも支払いのためにより時間のかかる複雑な工程が必要になれば、収益に悪影響を及ぼす可能性があります。

「注文からフルフィルメントまで」のプロセス全体と同様に、プロセスが数時間あるいは数日間続いた場合、(マーケティングプロモーションなどに起因する)特定製品の需要の急増によって、下流のフルフィルメント機能が混乱に陥る可能性があります。プロセス主導のインサイトがあればこの結果に備えることができます。SBFを使用すれば、全体を把握することなくその場限りの意思決定を行う必要がなくなります。利用可能なすべてのデータを使用して、ビジネスに最適な決断を下すことができるのです。

Charles:あなたは過去6か月間にわたってSBFに深く関わり、そのことをとても喜んでいらっしゃいましたね。それはなぜですか?

Paul: 私が喜んでいるのは、お客様が喜んでくださっているからです。「部分的なインサイト」の可視化はSplunkが常に得意とする分野でしたが、SBFではさらに豊富なコンテキストが得られるだけでなく、データのドリルダウン機能も使用できます。たとえば、購入数が2倍になっていたとしても、訪問者数が4倍になっていたらそれは悪いニュースである可能性があります。コンバージョン率を監視するだけでなく、この点を考慮して初めてプロセスマイニングの世界に足を踏み入れたことになります。さらに、私は結果にも満足しています。一連の個々のイベントがジャーニーへと変わったとたん、大量のインサイト(さらなる疑問も!)があふれ出しました。

Charles: 新たなインサイトを引き出すためにSBFをどのように構成するのが最適かについて、実用的なヒントを教えていただけますか?

Paul: 実のところ、SBFの要件は非常にシンプルです。SBFで基本的なプロセスフローモデルを表示するのに必要なのは、タイムスタンプのほか、2つのイベントフィールドだけです。

·      1つ目は、プロセスの追跡に使用される「相関ID(Correlation ID)」で、セッションIDや注文IDなどがこれにあたります。(注:「相関ID (Correlation ID)」が複数ある場合は、エンドツーエンドのプロセスを作成するためにこれらをまとめることができます)

·     2つ目は、プロセス内で使用できるすべてのステップを定義する「ステップ名(Step Name)」です。

また、「相関ID (Correlation ID)」の形式がステップ間で統一されていることを確認する必要があるほか、「ステップ名(Step Name)」は「eval」または「eventstats」を使用して他のフィールドから抽出しなければならない場合があります。一度情報を入力してしまえば、エンドツーエンドプロセスの視覚化をSBFが自動的に行ってくれます。そのおかげで、非常に迅速に導入できます。

この最初の視覚化を確認したら、画面をごちゃごちゃさせている関心のないステップを除外したり、イベントをさらに表示させたい領域を特定したりできます。視覚的に複雑すぎる場合は、フィルタリングや簡略化されたイベントセットを使用して、焦点を絞り込むこともできます。これらの手順を繰り返し行うことを強くお勧めします。

この記事は、SBFのメリットと操作性に焦点を当ててPaul Adams氏と共同で今年執筆する4つのブログシリーズの1つ目です。このブログについてのご意見や、今後取り上げて欲しいテーマなどがあれば、ぜひお寄せください。

Charles Adriaenssens is a Financial Services Industry Advisor EMEA at Splunk, working within its Strategic Advisory Group (SAG).

In this role, Charles supports customers to use the Splunk platform to address key industry use cases. He is an industry thought leader and regularly writes on a range of key topics, including Business Resilience, Customer Experience, Financial Crime / Fraud and changes in Regulation / Legislation.

Before joining Splunk, Charles spent more than 20 years as a Business Consultant working in the fields of analytics, insight generation and data strategy.