Splunkの新しい操作方法:Splunk CLIとAgent Skills

Artificial Intelligence Sancha Norris

主なポイント

  1. Splunk Agent Skillsは、サーチ、ダッシュボード、トラブルシューティングといったタスクを、経験豊富な担当者がどのように行うかをAIエージェントに学習させるもので、GitHub上で自由に内容を確認できます。
  2. splunkctlは、人、スクリプト、AIエージェントが通常のインターフェースの外部から、Splunkのサーチ、インデックス、ユーザー、ダッシュボードを管理できる新しいコマンドラインツールです。
  3. splunkctlは既存のユーザー権限に従って動作し、変更を加える前に確認を求めます。これにより、AIエージェントが作業を実行する場合でも、人間が主導権を保ち続けることができます。

今日、作業を実行する場所が、従来のアプリケーションインターフェイスを超えて、ターミナル、自動化パイプライン、AIネイティブ開発環境、エージェントへと広がっています。この変化は、Splunkを操作することの意味も変えています。

開発者、管理者、増えつつあるAIエージェントは、すべての操作をSplunk UIで始めるのではなく、既存のツールやワークフローにSplunkを組み込む方法を必要としています。

このニーズに対応するために、Splunkは、エージェンティック時代に特化した 新しいSplunk CLIであるsplunkctl をリリースするとともに、Splunk Agent Skillsのライブラリを拡大しています。8月にオープンソースとして最初の3つのエージェントスキルをリリースして以来、Splunkが作成しSplunkbaseやGitHubから入手できるスキルは約30種類にまで拡大しました。

これらの機能を組み合わせることで、専門知識を実行へとつなげることができます。エージェントスキルがエージェントにジョブの実行方法を指示し、splunkctlが人間やエージェントに、承認された作業を実行するための一貫した方法を提供します。

エージェントにSplunkの専門知識を提供

汎用のAIでも、サーチを記述したり、ダッシュボードを修正したり、問題のトラブルシューティングを支援したりすることはできます。しかし、Splunkを使えるというだけでは、Splunkの使用経験が豊富な担当者と同じレベルの仕事はできません。

そこでAgent Skillsが重要になります。

8月にGitHubでリリースされた最初のSplunk Agent Skillsでは、3つの一般的なタスクである、Splunkサーチ、Dashboard Studioでの変換、カスタムビジュアライゼーションの作成に焦点を当てています。各エージェントスキルは、汎用のエージェントが持たない、Splunk専用のプレイブックをエージェントに提供します。そして今回、約30種類のスキルが追加され、Splunkbaseから入手できるようになりました。

Splunk Agent Skills

スキルには、タスク固有の指示、手順、例、期待される出力、検証ガイダンス、制約、Splunk規則が含まれます。その目的は単に大量のプロンプトを生成することではありません。Splunkの再現性のある専門知識を、エージェントが一貫して活用できる形で体系化することです。

経験豊富な担当者であれば、どのようにサーチを組み立て、問題を調査し、ワークフローを設定し、結果を検証すべきかを直感的に判断できるかもしれません。Agent Skillsは、こうした知識を明文化して再利用可能にします。

これにより、経験の浅い担当者の生産性を早期に向上させ、経験豊富な担当者が同じ問題を繰り返し解決するのを避け、Splunkに関する知識をAIネイティブ環境に組み込んで効率を高めることができます。

また、スキルはオープンソースであるため、エージェントへの指示を調査して、組織の環境に合わせて調整することもできます。

使い慣れたツールや環境からSplunkを操作

ただし、専門知識だけでは仕事はできません。

エージェントは、次に何をすべきかを理解するだけでなく、信頼性が高くマシンからアクセス可能な方法でSplunkとやり取りできる必要があります。そこで splunkctl の出番です。

splunkctlは、人間、自動化機能、AIエージェントが使用することを想定した、オープンソースのSplunkコマンドラインインターフェイスです。Splunkをプログラム的に操作するための一貫した方法と、発見可能なコマンド、体系化された応答、人間とマシンが理解できるように設計されたエラーを提供します。

splunkctlでは以下のことができます。

ターミナルで作業する管理者、パイプラインで実行されるスクリプト、承認されたワークフローを実行するAIエージェントが、同じインターフェイスを使用できます。

この一貫性により、Splunkでのすべての操作をUIから行う必要がなくなり、呼び出し、自動化、検証が容易になります。

splunkctlもオープンソースであるため、実装を調査したり、チーム独自の開発ワークフローや自動化ワークフローに組み込んだり、プロジェクトが進化していく中で貢献したりできます。

専門知識と実行能力の相乗効果

Splunkで起きた問題の診断をエージェントに依頼したとしましょう。

まず、Splunk Agent Skillsが、収集すべき情報、従うべき手順、検討すべき一般的な失敗パターン、結果の検証方法を定義します。続いて、splunkctlがエージェントに、情報を取得するためのコマンド、結果を調査するためのコマンド、承認されたアクションを実行するためのコマンドを提供します。同じ操作は、シェル、CI/CDパイプライン、スケジュールされた自動化、AIネイティブ環境からも実行できます。いずれのアクションも、人間がSplunk UIを操作する必要はありません。

コマンドを通じてSplunkを操作する場合でも、制御が失われることはありません。splunkctlは、Splunkで設定された既存のロールベースアクセス制御に従います。そのため、人間もエージェントも、認証されたユーザーに許可されているデータにのみアクセスでき、許可されているアクションのみを実行できます。エージェントやコマンドラインから操作が実行されているからといって、CLIで追加の権限が与えられるわけではありません。

Splunk環境を変更する操作の場合、splunkctlでは安全対策が追加され、アクションの実行前に確認がデフォルトで求められます。これにより、人間参加型(HITL:Human-in-the-Loop)のチェックポイントが設けられ、意図しない変更がエージェントによって行われるのを防ぐことができます。自動化操作が信頼でき、確認が不要な場合は、「--yes」フラグを追加することで、確認を明示的に省略できます。

Splunkの専門知識、既存のアクセス制御、実行時の安全対策を組み合わせることで、Splunkを操作する能力をエージェントに与えるとともに、その能力の使い方を人間が制御できます。

Agent Skillsは、Splunkに関する専門知識をエージェントに提供します。splunkctlは、その知識に基づいて操作を実行する方法を提供します。

この2つを組み合わせることで、より有用で、再現性が高く、管理が容易なエージェントワークフローを構築できます。

あらゆるエージェント環境にSplunkの専門知識を提供

エージェントの導入方法は1つではありません。

すでにAIネイティブの開発環境やコマンドライン対応エージェントを利用しているチームもあれば、Splunk内で直接エージェントを構築したいチームもあるでしょう。

Splunkはどちらの方法もサポートしています。

Splunk Agent Skillsの公開リポジトリでは、開発者向けに、Splunkの専門知識を互換性のあるエージェントやAIネイティブツールに組み込むためのスキルが、ポータビリティに優れたオープンソースとして提供されています。リポジトリで公開されているスキルの一部は、Agent Launchpadからも入手できます。Agent Launchpadでは、スキルを検索して、Splunk内で独自のエージェントを構築するために使用できます。

さらに、Splunkツールへの整備されたインターフェイスを使用したい場合は、Splunk MCPサーバーを通してAgent Skillsを使用することもできます。

これらの機能は相互補完的です。Agent Launchpadは、独自のエージェントを構築および使用するための、統合されたSplunkエクスペリエンスを提供します。Splunk MCPサーバーは、互換性のある外部エージェントに、Splunkツールへの整備されたインターフェイスを提供します。splunkctlは、開発者、管理者、自動化機能、エージェント向けに、より幅広いコマンド操作インターフェイスを提供します。

Agent Skillsを使用すれば、Splunkに関する再利用可能な専門知識をこれらのすべての環境で共有できます。

重要な点は、複数のインターフェイスがあることではありません。モデル、エージェントフレームワーク、インターフェイスを変更するたびにSplunkナレッジを作り直す必要がないことです。

エージェントの世界に向けてSplunkを構築

従来、エンタープライズソフトウェアは、人間がアプリケーションやインターフェイスを操作することを前提に作られていました。

エージェントという 新たな利用主体が登場しています。 そこで求められるのは、マシンがアクセス可能なツール、明確な指示、コンテキスト、権限、タスク実行の再現可能な方法です。エージェントがソフトウェア開発、運用の自動化、問題の調査の一部を担い始めている今、エンタープライズプラットフォームは、そうした作業が行われる環境でエージェントのニーズに応える必要があります。

Splunkは、人間とエージェントが協力し合う新しい世界に適応します。

Agent Skillsは、Splunkの専門知識のポータビリティを高めます。splunkctlは、人間、自動化機能、エージェントがSplunkの機能を簡単に利用できるようにします。

この2つを組み合わせることで、Splunkの新しい操作方法が実現します。今後、Splunkは、直接操作するだけでなく、ツール、ワークフロー、エージェントの一部としてさまざまな方法で組み込めるようになります。

Splunk Agent Skillsをチェックするには、SplunkbaseまたはGitHubをご覧ください。ライブラリは今後も拡大し続けます。Splunkをより効果的に組み込んだワークフローを構築する方法については、GitHubのsplunkctlをご確認ください。

このブログはこちらの英語ブログの翻訳、森本 寛之によるレビューです。

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