ビジョンから価値へ:Cisco Data Fabricに対応したSplunk Platformの新しいイノベーションの一般提供を開始
Platform Mangesh Pimpalkhare主なポイント
- Splunk Platformの新しい機能では、環境全体を対象にマシンデータの検索、関連付け、管理ができます。すべてのデータを1カ所に集約する必要はありません。
- データ管理機能をより強化し、人間とAIのどちらにとっても信頼性と品質の高いコンテキストが提供されます。これにより、問題の調査、意思決定、対応のスピードが向上します。
- 内蔵のAIエージェントと再利用可能なエージェントスキルを使用して、一般的なタスクを自動化できます。その際も常に、可視性、ガバナンス、統制を維持できます。
Splunkは、昨年の.conf25において Cisco Data Fabric のビジョンをご紹介しました。Cisco Data Fabricは、組織がマシンデータの価値を引き出し、信頼性の高いコンテキストをAIに与え、よりインテリジェントでレジリエンスに優れた運用を実現できるようにすることを目的としたアーキテクチャです。
このビジョンが、現実のものとなりました。
Splunk Platformの主要なイノベーション(Machine Data Lake、Catalog、Agent Launchpad)と、拡張された統合サーチおよびデータ管理機能の一般提供が開始されました。これらのSplunk Platformイノベーションを今日からでも取り入れて、データを統合し、大規模に相関付け、マシンデータをAIで活用できます。
このマイルストーンを迎えることができたのも、構想から実用化へといたる開発の取り組みが結実した結果です。Cisco Data Fabric powered by the Splunk Platformは、エージェント型組織における記録とインテリジェンスのためのシステムです。分散した運用データを結びつけ、活用可能な状態にするためのアーキテクチャであり、その機能を支えるのが、データプラットフォームであるSplunk Platformです。このプラットフォームがそれらのデータの管理、アクセス、分析、活用の機能を担います。
これら2つのイノベーションが一体となって、アーキテクチャをビジョンから実践的な運用基盤へと移行させ、分散するマシンデータを、人間とAIのアクションに必要な信頼できるコンテキストへと変えます。
AIがもたらす課題によって長年のデータ課題がさらに深刻化
セキュリティ、IT運用、エンジニアリング、ネットワークの各担当チームは、これまでにも膨大な量の運用データの管理に追われてきました。データの生成場所は、クラウドプラットフォーム、オンプレミスシステム、アプリケーション、ネットワーク、SaaSサービス、データレイクなどさまざまです。
AIは、この課題を2つの方向からさらに複雑化します。それは、AIアプリケーションやAIエージェントが、さらなるテレメトリを生むと同時に、組織の既存のデータを大量に必要とし、しかもタイムリーなアクセスを要求することです。AIは、さまざまなシステムに分散する、形式、所有者、保持ポリシー、ガバナンス要件の異なる情報を検索し、推論に使用します。
そのため、AIの導入規模が拡大すると、すべてのデータを1カ所に集約することを前提としたアーキテクチャでは限界が露呈します。また、オンボーディング、正規化、保守を手作業で行っている場合は、運用プロセスの問題も表面化します。
その結果、悪循環が生じます。データの増加がコストを押し上げ、複雑さを助長するとともに、断片化したデータ、アクセスしづらいデータ、不明確なデータが、AIによる価値実現を妨げます。
解決策は、単に収集するデータを増やすことではありません。データの保存先を価値に応じて振り分け、環境全体でデータを横断的に検索できるようにすると同時に、品質を維持し、適切なコンテキストと統制の下で活用できるようにすることです。
そして今、Cisco Data Fabric powered by the Splunk Platformが、データのライフサイクルを単一の情報源の形に凝集させ、マシンスピードでの大規模なデータ活用を支援します。
Cisco Data Fabric powered by the Splunk Platformを活用して、AIエージェント時代、AIのポテンシャルを最大化する「データ」の戦略的活用を動画で解説しています。ぜひご覧ください。
セキュリティシグナルから自律的な対応へ
特権アカウントが関わる不審なアクティビティをセキュリティチームが調査する場面を考えてみましょう。初期のシグナルはSplunkで確認できますが、全体像を把握するには、IDイベント、エンドポイントのテレメトリ、ネットワークアクティビティ、クラウドログ、履歴データを調べる必要がありそうです。問題は、これらのデータが別々の場所に保存されていることです。
これらのソースのアクティビティデータをつなぎ合わせるにはまず、データをオンボーディングして正規化し、共通情報モデル(CIM)に準拠させる必要があります。Splunkの最新のデータ管理機能では、これまで数週間かかっていた作業を数分に短縮できます。ガイド付きオンボーディング機能は、製品内のエキスパートとして、管理者にベストプラクティスの手順を案内します。また、自動スキーマ化機能は、CIMマッピングを提案し、イベントをすばやく相関付けるために必要な設定アーティファクトを生成します。
自己修復パイプライン機能は、データソースの進化とともに生じるCIMコンプライアンスとのずれを検出して、修復案をAIで生成します。管理者はそれをレビューすることで、データを常に正確に保ち、調査での有用性を維持できます。
調査では、証拠を集めるために履歴データや分散するデータにもアクセスする必要があります。新しいMachine Data Lakeでは、完全忠実な大量のマシンデータをランディングおよび保持するための、Splunkマネージド環境が提供されます。これにより、必要になったときにだけ、コストよりもパフォーマンスを優先する層にデータを昇格できます。Catalogは、調査に関連するデータセットを識別し、そのメタデータを理解するために役立ちます。拡張された統合サーチ機能では、サポートされる外部データ環境を横断して調査を行うことができます。各データセットを移動または複製する必要はありません。
証拠を集めたら、Agent Launchpadを使って、調査からアクションへと移行することができます。コーディングやデータサイエンスの知識がなくても大丈夫です。アナリストは、エージェントを作成し、LLMを選択し、ツールに接続して、エージェントスキルを選択するだけです。特権アカウントのログインパターンに不審なアクティビティが検出された場合には、アラートがエージェントを起動できます。事前にアタッチされた関連コンテキストを基に、エージェントが関連するアクティビティを調査し、証拠を要約し、次のステップを提案するか、人間の承認を得たうえでそのステップを実行します。管理者は、ロールベースアクセス制御を通じて、エージェント、データ、承認されたツールにアクセスできるユーザーを管理することで、常に統制を維持できます。エージェントの実行はすべて追跡可能なので、チームは証拠をレビューしたり、ツールの使用状況を調査したり、対応前にフォローアップのための質問をしたりできます。
組織でのエージェント型運用をさらに加速させるために、Splunkは、Githubでオープンソースコミュニティ向けにエージェントスキルを公開しています。Splunkのエージェントスキルを使用すれば、特定のタスクに特化した再利用可能な指示をエージェントに与えることで、セキュリティや運用に関する一般的なワークフローをより一貫性のある方法で正確に実行できます。今回の初期リリースでは、Splunkが作成した3つのスキルを用意しています。まずは、この厳選されたスキルの提供により、実践で裏付けられた専門知識をエージェントに簡単に追加できるようにしました。
もうデータの検索や連携しないシステムの切り替えに貴重な時間を費やす必要はありません。チームは専門知識を結集し、リスクを深く理解して適切な対応を判断できます。
マシンデータをエージェンティックなアクションに変える
上記のセキュリティシナリオは、マシンデータをエージェンティックなアクションに変えるために役立つ3つの成果を示しています。
データの統合:データを低コストのストレージに置いたまま分析
すべてのデータセットを同じように扱うのではなく、組織にとっての価値に合わせてデータを保存、サーチ、処理することで、データコストを最適に保つことができます。Splunk PlatformのMachine Data Lakeや統合サーチなどの機能は、そのための柔軟性をもたらします。これらの機能を使用すれば、不要なデータ移動や複製をなくしながら、必要なときはいつでも運用コンテキストにアクセスできる状態を維持できます。
このアプローチは、シスコ製品で生成されるテレメトリにも適用できます。対象となるシスコのセキュリティ、ネットワーク、運用データがSplunkで自動的に認識され、あらかじめ設定された50%の重み付けでSplunkに取り込まれます。そのため、コストを抑えながらより多くのシスコテレメトリをSplunkに取り込んで、Splunk Platformで利用できる運用コンテキストを拡大できます。
大規模な相関付け:ドメインをまたいでデータをリアルタイムで関連付け
データのオンボーディング、保守、検出、サーチが容易になれば、インシデントをより包括的に理解することができます。信頼できるコンテキストは、可視性や監督能力を損なうことなく、調査や対応の迅速化に役立ちます。
データのアクセス性を高めるだけでは、マシン並みのスピードの運用は実現できません。異なるアプリケーション、ID、資産、ネットワーク間でデータをリアルタイムで関連付けられるようにする必要があります。Splunkでは、ドメインをまたいでシグナルや統制されたコンテキストが相関付けられるため、IT運用チームやセキュリティチームは、すばやくインシデントの範囲を把握し、影響を評価して、原因となる脅威が組織全体にリスクをもたらす前に対処できます。
AIでマシンデータを活用してレジリエンスの高いエージェント型運用を強化
AIの効果は、AIが利用できる情報やコンテキストに左右されます。生データだけでは不十分です。
AIシステムには、検出可能で正確性と関連性が高く適切に統制されたデータと、AIシステムがアクセスできるツールやナレッジソースを定める明確な境界が必要です。また、AIが生成した提案を裏付ける証拠を担当者が理解できるように可視化する必要もあります。
Splunkの最新機能を使用すれば、データの品質と検出可能性を高め、追跡可能なエージェントを既存のSplunkワークフローに組み込むことにより、孤立した環境でAIの試行錯誤を行う段階から、実践的でガバナンスが確保されたレジリエンスの高いエージェント型運用に移行できます。
最新のアーキテクチャをぜひお試しください
これらのイノベーションの一般提供は、AI活用を前進させるための重要なステップであり、増え続けるマシンデータを有意義な成果につなげようと取り組んでいるすべてのお客様にメリットをもたらします。
今後、一連のブログで今回リリースされた各機能について、機能の仕組みから各組織での適用方法まで詳しくご紹介していく予定です。
まずはぜひ、これらのイノベーションを実際に使ってみて、柔軟性が増したデータ管理機能、統合的な検出とサーチ、ガバナンスの下でのエージェント支援が組織にどれだけ大きなメリットをもたらすかをお確かめください。
また、9月14~17日にデンバーで開催される.conf26では、Cisco Data Fabric powered by the Splunk Platformのさらなる進化についてご紹介する予定です。ぜひご参加ください。
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