Cisco LiveでのSplunkの発表:信頼性の高いエージェント運用を実現するためのインテリジェンス層の構築
Leadership Mangesh Pimpalkhare主なポイント
- Splunkの統合サーチとMachine Data Lakeが拡張されます。複数のプラットフォームにまたがるデータに対して、1カ所から分析できるようになります。これにより、コストを削減し、パフォーマンスを最大で10倍向上させることができます。
- 新しいAIエージェントによって、脅威の検出、根本原因分析、インシデント対応を自動化できます。これにより、セキュリティチームやIT運用チームは、顧客に影響が及ぶ前に問題を解決できるようになります。
- Splunk Agent Observability (powered by Galileo)によって、AIエージェントをエンドツーエンドで監視できます。精度を確保し、有害な出力をブロックし、コストを管理することで、組織におけるAIの信頼性に対する不安を解消できます。
Splunkは、Cisco Liveにおいて、エージェンティックAIを組織レベルで高い信頼性を維持しながら運用するために必要なインテリジェンス層の強化について発表しました。これらの機能は、データサイロを解消し、AIを第一に考えたセキュリティとオブザーバビリティを実現してマシン並みのスピードで脅威に対応することを可能にし、自律型運用の信頼性に対する不安を解消することで、エージェント時代の複雑さを軽減します。
統合サーチのサポート対象が拡大されたことで、チームは、分散するデータソースを1つのインターフェイスから検索して相関付け、マシンデータを低コストで収集し、重要なデータのみを扱うことができるようになります。これにより、コストを削減するとともに、調査を迅速化して、コストとパフォーマンスの効率を最大で10倍向上させることができます。また、Splunk AI ToolkitにAgent Builderが追加され、ノーコードインターフェイスでエージェントを作成できるようになります。すべてのチームが完全自律型のエージェントを作成して大規模に展開できるため、エージェント作成の民主化が促進されます。Splunk Observability Cloudでは、AI SREによって、根本原因の分析を自動化し、アプリケーションやインフラのパフォーマンスの問題をガイドに沿って修復できるようになります。さらに、新しいSplunk Agent Observabilityでは、エージェントが意図したとおりに動作しているかどうかを開発ライフサイクル全体にわたって可視化することで、AIの信頼性に対する不安を解消できます。
大規模環境でのクロスドメインのインサイトの獲得
Splunkプラットフォームを基盤とするCisco Data Fabricは、統合サーチ、Machine Data Lake、統合的なデータ機能を1つのフレームワークにまとめて大規模なデータ管理を可能にするアーキテクチャです。この一元的なデータ層を構築すれば、ツールやデータパイプラインの分散を解消し、冗長なストレージを排除できます。これにより、チームはドメインを横断してデータを分析し、コンテキストに沿ったインサイトを獲得して、重要な場面ですばやく行動できるようになります。これは最終的に、組織全体でコストの抑制、運用コンテキストの維持、成果の向上につながります。
- 統合サーチ:今回の拡張により、S3、Azure Data Lake Gen2、Azure Blob、Azure Databricks、Snowflake、Delta Lake、Icebergのデータを1つのコンソールから横断的にサーチし、統一されたSPL2言語を使って、エンドツーエンドの調査を迅速化できます。これにより、コストとパフォーマンスの効率が最大で10倍向上し、ストレージコストを大幅に削減できます。
- Machine Data Lake:大量のマシンデータを保存するための、すぐに使える低コストのストレージです。データは豊富なコンテキストが付加され、サーチや活用が可能で、AIの主導による推論に対応できる状態で保持されます。重要なデータをインテリジェントにフィルタリングすることにより、可視化のコスト効率と基盤の信頼性を高めて、最新のセキュリティ、オブザーバビリティ、AI運用を強化できます。
- Splunk AI ToolkitのAgent Builder:ノーコードインターフェイスで独自のエージェントを簡単に作成できます。セキュリティやオブザーバビリティに関わるすべてのチームが、それぞれの運用ワークフローに合わせたAIエージェントを構築および導入できます。利用するモデルを選択し、MCPを介してツールを接続したうえでデプロイするだけで、エージェントを構築でき、そのアクティビティも確認できます。これらのエージェントはSplunk内でネイティブに構築および導入されるため、スタック全体を通じて実行時のセキュリティとカバナンスを維持できます。
さらに、Splunkプラットフォーム、Splunk ITSI、Splunk Observability Cloudが、Cisco Cloud Controlから利用できるようになります。これにより、シスコとSplunkのエコシステム全体でワークフローを統合できます。ワークフローを統合すれば、ツールの分散が解消され、管理に使用するダッシュボードが大幅に減って、環境を切り替える際に生じるコンテキストスイッチも削減されます。また、チームとエージェントは単一の統合された環境で、調査、対応、コラボレーションを実行できるようになります。
マシン並みのスピードでの対応
今日、サイバー脅威はかつてないスピードで進行します。そのため、その発生源を把握することが極めて重要です。『ダウンタイムの隠れたコスト』の調査では、セキュリティリーダーの36%が、ダウンタイムインシデントを誤ってITの問題に分類することがあると回答しています。この初期段階での誤判断が、攻撃者に先手を取られる原因になります。また、同じ調査で、テクノロジーリーダーの98%が、インシデントを減らすためにエンドツーエンドの可視化が重要だと回答しています。これは、ダウンタイムの低減において、オブザーバビリティが果たす役割の大きさを物語っています。
Splunkは、データの共有を通じて脅威を予測し、プロアクティブに問題を修復できるようにするために、セキュリティとオブザーバビリティの壁を超えるインテリジェントなコンテキストの提供に取り組んでいます。このコンテキストを活用すれば、問題を早期に検出し、対応を迅速化して、顧客に影響が及ぶ前に修復できます。
セキュリティ運用については、新しいエージェントソリューションとプラットフォームのアップデートにより、脅威ライフサイクル全体で自動化の範囲を拡大し、対応を加速させることができます。
- エージェンティックSOC:脅威の検出、調査、対応のライフサイクル全体をカバーする機能を提供して、アラートの範囲拡大、封じ込めの迅速化、手作業の削減を支援します。
- Splunk Enterprise Security Premier:攻撃チェーンの自動実行を含む脅威分析の自動化がサポートされます。また、FedRAMP Moderate認証の取得も進んでいます。
- Splunk Enterprise Security Essentials:エクスポージャー分析機能にエンティティインサイトとエンティティ分析が追加されます。これにより、検出された資産やユーザーエンティティを詳細に可視化し、実用的なインサイトを獲得して、事態が深刻化する前にリスクを特定できます。
- Splunk Enterprise Security for AWS Security Hub Extended:AWSSecurityでの検出結果をEnterprise
Securityのネイティブな検出結果に変換することで、優先度の高いインシデントをほぼリアルタイムで特定できます。これにより、手作業での解析やアラートのノイズを減らし、MTTD
(平均検出時間)を短縮できます。
IT運用チームやエンジニアリングチームは、新しいエージェント機能により、手作業を減らして、検出、トラブルシューティング、修復を迅速化し、MTTR(平均解決時間)を短縮できます。
- Splunk Observability CloudのAI SRE:自動的にインシデントの根本原因を推測し、修復計画を立てて、解決手順を提示します。これにより、MTTRを大幅に短縮できます。
- Splunk ITSIとAI Canvasの統合:サイロを解消してネットワーク運用チームとIT運用チームが連携することで、トラブルシューティングと修復を迅速化できます。インシデントが発生したときは、Splunk ITSIからAI Canvasに直接アクセスできます。AI Canvasは、Splunkとシスコのテレメトリを統合するコラボレーションワークスペースです。
これらのイノベーションはすでに、統合的なセキュリティとオブザーバビリティを実現して組織のリスク管理に変革をもたらす可能性があるとして、行政・公共機関のITチームから高い関心を集めています。
インディアナ州技術局APMプログラムマネージャー Brad Welsh氏
AIの信頼性に対する不安の解消
労働力としてのAIエージェントの普及は、主要なビジネスワークフローの自動化と再構築を後押ししています。一方で、エージェント型AIは、その動作の精度や品質の低さが欠陥のある出力を生むという新たなリスクをもたらします。また、組織ではAIに関わるコストの管理も課題になっています。
今日の組織には、エージェントやモデルが意図したとおりに動作していることを保証する機能が必要です。そこで重要になるのが、有害な出力をブロックするためのガードレールと、ガバナンスを維持するとともにトークンのコストを管理するためのオブザーバビリティです。Galileo社のAIオブザーバビリティおよび評価エンジニアリングプラットフォームとSplunk Observabilityの統合は、AIに対する信頼性の不安の解消に役立ちます。
- Splunk Agent Observability:Galileoが統合されたこの新しいオンプレミスソリューションは、開発ライフサイクル全体にわたってAIエージェントの評価およびオブザーバビリティ機能を提供し、セキュリティを確保します。これにより、不正確な出力を最小限に抑え、有害な出力をブロックし、コストを適切に管理できます。Splunk
Agent Observabilityは、AI評価を目的に構築されたGalileo社独自の小規模言語モデル(SLM)、Luna-2を利用して、サンプリング不要の低遅延でコスト効率の高い評価を実現します。そのため、エンジニアリングチームは、コストを抑えながらエージェントのオブザーバビリティを100%確保して、予算オーバーを回避できます。
今後の展望
エージェンティックAIの時代は始まったばかりです。この時代の競争に勝つには、AI活用の加速と可視性や管理性の維持の両立を支えるインテリジェンス層に今から投資しておくことが重要です。ある調査によると、組織は今日、インパクトの大きい領域にAI予算を集中的に割り当てており、テクノロジーリーダーの85%が、AIドリブンのセキュリティ自動化を最優先事項に位置付けています。また、65%が、組織のデジタルエコシステムに関するリアルタイムの詳細なインサイトを獲得するために、AIを活用したオブザーバビリティに投資しています。
Splunkが描く将来のビジョンは明確です。それは、あらゆる規模のあらゆる環境で、マシンデータを信頼できるアクションへと変換する基盤となることです。
公開済み:
- S3、S3ベースのIceberg、S3ベースのDelta Lake向けの統合サーチ、Splunk Enterprise Security PremierとSplunk Enterprise Security Essentialsの機能強化、Splunk Enterprise Security for AWS Security Hub Extendedは、すでに提供が開始されています。
- Azure Data Lake Gen2、Azure Blob、Azure Databricks、ABSベースのDelta Lake、ABSベースのIceberg向けの統合サーチは現在、一部で限定的に提供されています。
今年の夏から秋にかけて公開予定:
- Splunk Enterprise Security PremierのFedRAMP Moderate認定は、この夏に一般提供が開始される予定です。
- Splunk ObservabilityのSplunk Agent Observability、Splunk Observability CloudのAI SRE、Machine Data Lake、Splunk AI ToolkitのAgent Builderは、夏から秋にかけて一般提供が開始される予定です。
- Snowflake、Azure Databricks、Azure Blob、Azure Data Lake Gen2、Delta LakeとIcebergのサポートされる全オブジェクトストア向けの統合サーチは、夏から秋にかけて一般提供が開始される予定です。
- Cisco Cloud ControlからのSplunkプラットフォーム、Splunk ITSI、Splunk Observability Cloudの利用は、夏から秋にかけて一部で限定的に提供が開始される予定です。
- Splunk ITSIとAI Canvasの統合は、この秋から冬にかけて一部で限定的に提供が開始される予定です。
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