Splunkを導入したことで、リアルタイム分析から得た情報を1つの画面で確認でき、データから実用的なインサイトを引き出せるようになったため、迅速に問題を解決して、情報に基づく的確な意思決定を行えるようになりました。これこそ、私たちが長年求めていたことです
多数のハイブリッド環境で数千ものシステムやサーバーを管理していたために業務が複雑化し、顧客に影響する可能性がある問題の特定が難しくなっていました。
Splunkプラットフォームで運用の健全性を可視化することで、20もあった監視画面を1つにまとめることができ、アノマリ検出の改善、レポート作成の迅速化、貴重なリソースの節約を実現できました。
Globe Telecom社がIT運用に安定した連続稼働を強く求めているのは、優れたカスタマーエクスペリエンスを提供するためです。現在フィリピンで最大手の携帯電話事業者であり、固定回線やインターネット回線でも大手のプロバイダーであるGlobe Telecom社は、180のビジネスシステムと2,000のサーバーを監視することで、あらゆる種類の技術的な不具合を検出してシステム停止やサービス低下を防いでいます。
「24時間365日、重要なアラートを1つも見逃すことなく常にシステムを監視できるように、当社が監視するネットワーク、アプリケーション、データベースの状況をすべて1つの画面から把握したいと考えていました」と、Globe Telecom社のサービスオペレーションズインテリジェンスセンターでマネージャーを務めるJoseph Manalang氏は言います。「こうすることで、シームレスなサービスを提供し、エンドユーザーの満足度を高めることができます」
Globe Telecom社では、いくつかのソリューションを試した結果、迷うことなくSplunkプラットフォームの導入を決めました。「20もあった監視画面を一元化されたフレームワークに置き換えました。細かくカスタマイズできる直感的なダッシュボードにデータドリブンの分析結果を表示できるので、1つの画面を一目見るだけでイベントを調べることができるようになりました」とManalang氏は語ります。「どの社員も簡単にデータにアクセスでき、データに基づく意思決定が行えるようになりました。また、Splunkが提供するサービスベースのアプローチも当社のビジネスモデルには最適です」
Manalang氏はSplunkの導入による効果についても、「以前はシステムの監視業務に経験豊富な技術者を5名配置していましたが、現在は3名で十分です」と、数字を挙げて説明します。監視業務を外部のサービスプロバイダーに委託していたため、これによりコストとリソースを40%削減できたことになります。以前は、レベル1システムのインシデントを検出して適切なチームに対応を指示するまで85分かかっていましたが、現在ではわずか15分となり、80%以上も迅速化できました。また、インシデントレポートの作成時間も2時間から1時間と半減しました。ユーザーがインシデントレポートを閲覧するのも簡単で、いつどこからでもモバイルデバイスやブラウザから、問題の深刻度に関するすべての情報を確認できます。
Globe Telecom社ではSplunk IT Service Intelligence (ITSI)も導入しました。ITSIではさらに機械学習と強力な可視化機能を利用し、安全なIT運用とサービスエクセレンスを実現しています。
インシデント検出にかかる時間を大幅に削減することで、Globe Telecom社は平均復旧時間(MTTR)も削減できました。また、ユーザーからの苦情が届く前に問題を特定できるため、顧客からの信頼とロイヤルティも向上しました。Splunkが貢献した領域は、ワークフローの最適化や調査サイクルの短縮だけではありません。データ活用により非常に貴重なインサイトが得られるため、さまざまな関係者に大きな価値をもたらしています。
「Splunkのおかげで、IT管理だけにとどまらない、想像もしなかった可能性が開かれ、これまで以上にプロアクティブな方法でビジネスに活かせるようになりました」とManalang氏は言います。インフラの状況監視だけではなくトランザクションステータスなども取り込めるようになったため、KPI (主要業績評価指標)のリアルタイム測定にも役立ちます。「Splunkダッシュボードの柔軟性は想像以上です」と同氏は言います。「関係者は全員、運用に関するデータを簡単にリアルタイムで確認できます。インシデントについては、それぞれの根本原因と影響だけでなく、そのインシデントによる潜在的な収益の損失も把握できます」
Splunkソリューションは、社内のユーザーにも大きな価値をもたらします。「予測分析を活用することで、新しいプロジェクトやイベントを立ち上げるさまざまなチームに、実用的なインサイトや効果的な予防措置を事前に共有できるようになりました。言い換えれば、リアクティブな問題解決から、プロアクティブなインサイト共有へと移行できたと言えます。守るだけのやり方から脱却できたのです」と同氏は語ります。
Splunkの導入により、Globe Telecom社のデジタル化は飛躍的に進展しました。今後も、リアルタイム監視機能を活用して運用業務を改善し続け、今日の顧客中心の業界で競争力を高める予定です。
「Splunkを最大限に活用するため、問題を検出するだけの方法から問題の修復を意識した方法へと移行し、エラー監視を行動につなげて、リアルタイムでインシデントに対応できるようにしようと計画しています」とManalang氏は言います。「つまり、問題の検出、優先順位付け、診断を自動で行い、サービスの正常運用を妨げるパフォーマンスの問題の核心に踏み込むのです。Splunkプラットフォームではあらゆることを自動化できるため、近い将来にはコマンドセンターの人員を削減できると期待しています」
Globe Telecom社では、高度な分析機能を使って問題予測能力を高めるとともに、サーチや調査機能を強化することも検討しています。同社が機能の連携、俊敏性の実現、イノベーションの促進を行い、ビッグデータを活用してさらに大きく躍進するために、Splunkは今後も重要な役割を果たし続けます。